ヒートショックの代表的な症状
めまい、ふらつき
頭がふらふらして、倒れそうになったり、立ち上がれなくなったりすることをいいます。水分を取り、横になることで改善することが多いと思われます。会話や歩くことがいつも通り可能であり、手や足のしびれ、麻痺がないようでしたら、緊急性はありません。しかし、そのいずれかがある場合は脳梗塞などの可能性があります。すみやかに救急外来、脳神経科を受診しましょう。
意識消失、失神
目の前が暗くなり、意識を失って倒れてしまうことをいいます。倒れそうになったら、しゃがむ、またはすぐに横になりましょう。意識消失、失神は血圧が下がる、または脈拍が遅くなることが原因で起こります。横になってすぐに意識が回復するようであれば、緊急性はありませんが、脱水症などが隠れている可能性もあるため、内科、循環器科を受診しましょう。また意識が回復しない場合は、救急外来を受診しましょう。
胸痛
胸の真ん中あたりに締め付けられる、圧迫されるような痛みを感じます。胸がつかまれると感じることもあります。数秒程度の痛みですぐに改善する場合は問題ありませんが、横になっても5~10分以上持続し、冷や汗も出てくるような痛みであれば、すぐに救急外来や循環器科を受診しましょう。
ヒートショックを発症しやすい状況・状態
浴室、脱衣所
寒暖差の多い場所で発症しやすくなります。とくに、飲酒後の入浴では、血管が拡張することにより血圧が下がりやすくなり、めまい、ふらつき、失神を起こします。また浴室と脱衣所の気温が違うと、ヒートショックを起こしやすくなります。
温泉
露天風呂など、気温と温泉との温度差がある場合や、お湯の温度高い場合には、ヒートショックを起こしやすくなります。
サウナ
サウナ後に冷水に入ると、急激に体が冷やされることで血管が収縮し、血圧が上昇します。それによりめまい、立ちくらみなどの症状を引き起こします。
トイレ
トイレに暖房設備がなく、外の気温と同じぐらい低い場合には、寒さで血管が収縮し血圧が上がりやすいことに加え、排便時のいきみなどで血圧がさらに上昇しやすくなります。
配信: Medical DOC