鳥取県在住の30代女性・りっかさんはその日、雨の中でパニックに陥っていた。
使い慣れないベビーカーを車に乗せようとしたところ、畳めないのだ。
0歳の我が子はぐずっているし、自分はずぶ濡れになっていくし……。そんな彼女に救いの手を差し伸べてくれた人がいたという。
<りっかさんからのお便り>
子供が0歳だったころ、私は精神疾患を患っていました。
その日は診察の予定だったのに、運悪く保育園がお休み。どうしようもなく子供を連れて通院することに。
ぐずるかもしれないけどベビーカーの方が寝やすいと思い、使い慣れなかったもののベビーカーを出しました。
雨は降り、子供はぐずり、私はいっぱいいっぱいで
その日は雨が降っていて、気分が落ち込んでいました。その上、子供は案の定、だっこをせがんでぐずり出し、私のこころはいっぱいいっぱい。
そんな時、子供に声をかけてくれたお爺さんがいて、気持ちが楽になりました。
そのあと帰ろうとベビーカーをしまおうとしたのですが、握力が足りなくて畳めない……。
子供を先に車に乗せて、雨が本降りになる中頑張っても畳めない。子供はぐずっているし、自分はずぶ濡れ。
パニックになって、「なんで畳めないの〜!」とイライラするやら悲しいやら、最悪の気分で途方に暮れるしかありませんでした。
すると、さっき声をかけてくれたお爺さんが再び現れ、声をかけてくださったんです。
「お母さん、大丈夫、泣かないよ」
建物の窓から見えたから飛んできた、とお爺さんは言いました。
そしてベビーカーをスッと畳んでくれたので、私は安心しきって、泣いてしまいました。
おじいさんは「お母さん、大丈夫、泣かないよ」と言って、名乗らず去っていかれました。
きっとお名前を聞いていても答えてくれなかっただろうな。
あの時の嬉しさ、安心感、一生忘れません。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない……。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
Jタウンネットでは読者の皆さんの「『ありがとう』と伝えたいエピソード」「『ごめんなさい』を伝えたいエピソード」を募集している。
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