“糖分”は細胞にとって便利な栄養素
血糖値のコントロールというと糖質制限と捉えがちですが、それは単純に糖を摂る量を減らして血糖値をコントロールすること。
細胞にとって高い利用率で便利な栄養素の糖分を使わないことになるので、非常に非効率なエネルギーを使うことになります。
例えば、アルツハイマー病の人の神経細胞は糖を利用できなくなってしまっています。
神経細胞の中に糖をうまく入れられない状態を“インシュリン抵抗性”と言いますが、脳神経細胞でインシュリン抵抗性が起こると、脳細胞はエネルギー消費量が多いので短時間で糖をたくさん取り込みたいのにそれができずにエネルギー不足になり、どんどん神経細胞が変性していきます。
これがアルツハイマー病の病態なのです。
“食後高血糖”を疑うポイント
人の細胞は絶えず糖質を求めていますが、糖質をうまく処理できずに取り入れられなくなってしまうと、血液中に糖が余って血糖値が上がる状態になってしまいます。
これがいつ起こるかというと食後です。食後30分~90分くらいの間に血糖値が上がり、急速に腸から血液の中に糖分が入ってきます。
そのときに細胞に取り込む能力が低下していると、血液中に大量に余ってしまって血糖値が上がる。これを“食後高血糖” と言います。
実際、食後高血糖の状態を模したようなブドウ糖を摂取したときに、血糖値が200以上になっている人は結構多く、隠れた耐糖の異常である人は意外といるのです。
食後高血糖を疑う1つの目安としては、眠さやだるさが食後に起こるという点があります。
配信: クックパッドニュース