「食後高血糖」を抑える対策法2つ
食後高血糖の大きなリスクとして、血管へのダメージが挙げられます。
血糖が上がる度に血管には負担をかけているため、食後の高血糖は心筋梗塞や動脈硬化、慢性腎疾患のリスク因子です。
そのため、いかに食後の血糖値のピークを抑えるかが重要になります。
対策としては、まず食前にお酢を飲むこと。
血液の中から細胞の中に糖分を収納するのを促進してくれますし、肝臓や筋肉にグリコーゲンという形で取り込む率も上昇します。
お酢を摂ると胃酸の濃度が上がるのでたんぱく質の消化や吸収も良くなり、それに伴って糖分の吸収も少し抑えられます。
次に、食事の順番です。
最初にサラダなどの食物繊維を食べて、その後にお米などを食べることが大事。食物繊維と一緒にお米を食べると、お米のでんぷんが食物繊維に絡まって消化を受けにくくなります。
特に、水溶性の食物繊維はでんぷん粒子にまとわりつくので、海藻類や豆類を一緒に食べると食後高血糖を抑えることができます。
ただ、でんぷんは口の中で溶けてブドウ糖のレベルまで分解されるので、胃袋の中ですでに吸収が始まってしまいます。
食べている最中から血糖値がグングン上がってくるので、まずお腹の中に食物繊維を入れて、胃の中で落ち着いた後に、ある程度時間が経ってからお米を食べるのがポイントです。
食後高血糖に注目して生活をすると、血管の老化防止や老け防止につながっていくので、ぜひとも意識してみてください。
(TEXT:山田周平)
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画像提供:Adobe Stock
石黒成治先生
消化器外科医、ヘルスコーチ。
1973年、名古屋市生まれ。1997年、名古屋大学医学部卒。国立がん研究センター中央病院で大腸癌外科治療のトレーニングを受ける。その後、名古屋大学医学部附属病院、愛知県がんセンター中央病院、愛知医科大学病院に勤務する。2018年から予防医療を行うヘルスコーチとしての活動を開始。腸内環境の改善法、薬に頼らない健康法の普及を目的に、メールマガジン、YouTube、Instagram、Facebookなどで知識、情報を分かりやすく発信している。Dr Ishiguro YouTubeチャンネル登録者数は37万人超(2024年1月時点)。
配信: クックパッドニュース