オイシックス・ラ・大地が製品開発した新商品「小ぶりで食べきり!ふんわりP肉まん」が、ナチュラルローソン134店舗で好調に売れているという。P肉とはプラントベースの肉、代替肉の名称で、同社ではP肉を使ったメニューを20品ほど開発し、食品のサブスクリプション会員に向けて累計17万食を販売している。今回、ナチュラルローソンでの販売を開始するに当たっては、さらに改良を加えて、発売することになった。
Oisixの尾花美咲サステナセクションリーダーは、「ナチュラルローソンのコンセプトが、『健康的な生活を女性に』だったので、もともと100gだった『P肉まん』を80gに小さくして、価格も下げることで、以前と変わらないコストパフォーマンスで購入していただけるようにした。『小ぶりで大豆の代替肉なので、朝食に食べても重くない』という声も聞かれる。スチーマー什器と3個入の冷凍食品の2通りで販売しており、両方とも好調に売れている。冷凍食品のパッケージが好評で、パッケージの可愛さで購入されるお客様もいるようだ」と売場から声が上がっているという。
尾花リーダー
猛暑時期は、温かい食品が売れ難い環境だったが、「『P肉まん』は好調に売れた。1週間、30円引きのセールを実施したこともあり、よく売れたと聞いている」(尾花リーダー)。
売れている理由について伺うと、「当社とのコラボが新しい切り口として、消費者には新鮮に映っているのではないか」と説明する。販売目標に関しては、具体的な数字は言えないとしながら、「同じ価格帯で売れている肉まんよりも、さらに売ることを目指している」(尾花リーダー)。
ナチュラルローソンで販売している「P肉まん」では売れ行きを見ながら、味のシリーズ化も検討中だ。「プラントベースミート自体が分かりにくい食品なので、さらに分かりにくくなる可能性もある」と心配する。
〈P肉はメニューに合わせて食感や味を変える、会員内では認知度も向上中〉
P肉は主に大豆ミートとプラントベースの卵を配合することで開発されている。P肉を使ったメニューはいろいろあるが、和洋中のミールキットにそれぞれ合わせた食感や味を変えて、P肉を使ったメニューの最適化を図っている。P肉まんもそのひとつ。ナチュラルローソンには今後も提供していくが、NB商品としてのP肉まんの販売にも力を入れていく考えだ。
オイシックス・ラ・大地の会員からは、P肉まんのリピーターが増えてきているという「朝。ごはんに食べている人が多く、通常の肉まんよりも、軽く食べられる。脂身がない。胃もたれしないといった声が聞かれる。年齢層が高めの会員からのリピーターが多いようだ」(尾花リーダー)。
また、同社では、「プラントオイシックス」というサービスがあり、会員数は数万人にのぼる。「そこでは、野菜を中心とした食生活を実施してもらい、体にも地球環境にもいい生活をしようというコンセプトで、ビジネスを展開している。
同社内では現在、同サービスでの会員の満足度をいかにして高めるかが課題となっている。P肉においても、「大豆にこだわらず、日本人の口に合う肉じゃない肉のようなものの商品開発には意欲的に取り組んでいる。海外の取り組みなども参考にしながら、代替肉としてではなく、牛肉や豚肉に並ぶ全く別なお肉として定着させていきたい。そのためには、おいしさというのは必須で、会員が植物由来のお肉と意識しなくても、食べたくなるような商品へとステージアップさせ、他社とは一線を画すおいしさを目指したい」と方向性を示し、プロジェクトを展開していきたい考えだ。
〈大豆油糧日報2024年12月11日付〉
配信: 食品産業新聞社ニュースWEB