〝ご自由にどうぞBOX〟の中身に9000人の妄想ふくらむ 「粋なコトしやがる」「ここからわらしべ長者が」

〝ご自由にどうぞBOX〟の中身に9000人の妄想ふくらむ 「粋なコトしやがる」「ここからわらしべ長者が」

まるで「日本昔ばなし」の1節にありそうな体験をした人が、X上で注目されている。

こちらは、東京都でアートギャラリーを兼ねたカフェ「Gallery 幻」の画廊主を務めるイラストレーター・小林義和(@barajuzidan)さんが、2024年12月7日に投稿した写真だ。

写っているのは、「ご自由にどうぞ!」と書かれた紙が添えられている、白い長方形の箱。その中には、1枚の葉っぱが入っている。

これは「中にある葉っぱを自由に持っていって良い」ということか、と思いきや。小林さんは、こんな説明を添えている。

「不用品を道に置いておいたら、中身がなくなって葉っぱが入っていた。狸かな?」

え? ということはつまり……この葉っぱは「お礼」ってこと!?

Jタウンネット記者は10日、一連の出来事について小林さんに話を聞いた。

「ほんわかした気持ちになりました」

小林さんは7日の朝11時ごろ、経営する店舗付近の路地脇に、不用品を入れた箱を置いた。投稿によると、リボンのヘアピンや、いちご型のボトルなんかを入れていたという。その日の夕方6時ごろ、箱の様子を見に行ったところ、不用品が無くなっている代わりに「葉っぱ」が中に。

「私の住む谷根千地域では、街の方々が『ご自由にどうぞ』の箱を自宅前に置いておく光景がときどき見られます。そういう街の雰囲気が好きで、私自身も見かけると物をいただいてきたり、自分も置いたりすることはたまに行っていました」(小林さん)

しかし、ただの葉っぱとはいえ、中身を回収されたあとに物が入っていたことは初めてで、「律儀にお礼を置いてくれた狸を想像してほんわかした気持ちになりました」と小林さんは振り返った。

猫の恩返しならぬ「狸の恩返し」だったかもしれない、ちょっと不思議でほっこりするエピソードに、X上では9000件以上のいいね(11日夕時点)のほか、こんな声が寄せられている。

「狸の仕業ですね」
「粋なコトしやがるw」
「律儀に入れてくれたんですね。綺麗な葉っぱを…」
「ここからわらしべ長者はじまりそう」

その後、箱に入っていた葉っぱは乾燥して小さくなっているそうだが、未だに小林さんの手元にある。

「記念にギャラリーのお手洗いにある狐のあみぐるみの横に置いて眺めています。狸モチーフの作品があれば良かったのですが、それはなかったので……」(小林さん)

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