次期アメリカ副大統領・JDヴァンスの回顧録を映画化『ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌』政権交代前にNetflixで観ておくべし!

次期アメリカ副大統領・JDヴァンスの回顧録を映画化『ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌』政権交代前にNetflixで観ておくべし!

ちょっとした時間があるとき、未見の映画やドラマに手を出したいんだけど、分かんないから好きなのを繰り返し観ちゃう……という方。映画ライターよしひろまさみちが実際に観て偏愛する作品を、本音でおすすめしますよ~。

よしひろさん、「きのう何観た?」

『ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌』

story イェール大学で就活中のJD.ヴァンス(G・バッソ)は、母(A・アダムス)の緊急事態対応のため故郷へ。薬物依存で入院していた母が、強制的に退院を迫られており、彼は受け入れ先探しに奔走。そのさなか、彼は祖母(G・クローズ)と母との過去を振り返り……。

監督:ロン・ハワード/出演:エイミー・アダムス、グレン・クローズ、ガブリエル・バッソ、ヘイリー・ベネット ほか/配信:現在、Netflixにて独占配信中 ©Netflix

★アメリカが気になっている方へ★

旧作ですが、今観ておいたほうがいいかな、と思い久しぶりのおかわり。Netflix映画『ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌』は、原作者JDヴァンスの実体験を綴った回顧録『ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち』を映画化した作品で、主人公の祖母役のグレン・クローズがアカデミー賞助演女優賞候補にもなった映画ね。で、なぜ今か、ってことなんだけど、原作者&主人公のJDヴァンスって名前、聞き覚えない? そーです、来月政権交代するアメリカで副大統領に指名されている人なんですよ。


政治には明るくない人でも、来年からのアメリカが大きく変わるかも、っていうことくらいはご存知かと。その中枢に入る人がいったいどういう人なんじゃいな、と思うならこの映画を観れば一発で分かっちゃうというわけです。ヴァンスってアメリカの発展を担ったけど、今やその主流からは置いてけぼりになってしまった中部の貧困層出身というバックボーンなんですね。薬物やアルコール依存によって典型的な家庭崩壊をしているシングルマザー家庭の回顧録ってわけ。いや、マジで地獄。というか、地頭がよかったのも幸運だし、「同じ轍は踏ませまい」とするお祖母ちゃんの下支えがなかったら、ヴァンスの成功はなかった、ってことがよ~く分かるの。


ただ、この生活環境出身の成功者でなぜこうなる……というところは、あたし的にやはり解せぬのよね。とはいえ、批判的な目で今の彼をみつめるのではなく、どういう生い立ちで考えが熟成していったかを追うにはこの映画はぴったり。いやー……闇深いわ。

真ん中がヴァンス。マジググって。そっくりなの

母娘の因縁も痛い。貧困の連鎖

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