コーデックス委員会は11月25日~30日、高オレイン酸大豆油の規格を初めて採択し、名称付き植物油の規格(Codex Stan 210-1999)を改訂した。高オレイン酸大豆油のコーデックス規格の制定は、アメリカ大豆輸出協会(USSEC)、パートナー組織、米農務省、米国食品医薬品局(FDA)、コーデックス加盟国による長年の作業の集大成となる。高オレイン酸大豆油の世界的な定義を一致させ、この製品の世界的な取引を促進することが期待される。同規格は、コーデックスにより25年第1四半期に正式に発行される予定だ。
コーデックス委員会は世界189の加盟国と団体からなり、食品貿易の世界的な基準設定機関として認知されている。国際貿易を促進するためのガイドラインと定義の調和を図ることを使命としている。コーデックス規格は唯一認められた国際的な食品安全ガイドラインであり、貿易を促進するための国際的な参照として使用されている。
コーデックス油脂委員会(CCFO)は2024年2月19日、高オレイン酸大豆油の基準を承認することを決定していた。最終承認のためにコーデックス委員会に提出されており、今回採択されるに至った。USSECでは2020年以降、国内外のさまざまなパートナーと協力して、高オレイン酸大豆油のコーデックス規格を推進してきた。製品の普遍的に認められたベンチマークを確立することにより、取引を促進することを目的に取り組んできた。
高オレイン酸大豆油は、オレイン酸含有量が約70%で飽和脂肪酸が少ない大豆品種から加工されている。これにより、酸化安定性が向上し、他の油と比較して油の揚げ物寿命が長くなり、揚げ物食品の貯蔵寿命が延びるという。さらに、調理面に蓄積することが少なく、機器の清掃が簡単になることも訴求している。なお、米国で栽培された高オレイン酸大豆は持続可能であることが確認されている。
〈大豆油糧日報2024年12月13日付〉
配信: 食品産業新聞社ニュースWEB