がん患者さん以外がいるところで『病』の話をすることがある。
学校での児童・生徒・学生向け、市民向け問わずに一番多く聞かれる質問がこれだ。
がん患者さんに『なんて声をかければいいのか?』
ある学校でのお話。
自分の親戚がり患したが、ネガティブになっている。たとえば現状の数字として、乳がんの初期であるところの1期の5年生存率は98.9%、2期でも94.6%だ。(ネット・サバイバル)
そこで自分が98.9%に入れるとは思えず、残りの1.1%になるかもしれない、とネガティブになっているという。
1.1%になるかどうかは誰にもわからない。だけれどもそう思ってしまう気持ちはわからないでもない。
そこまで重くないんだから、早期発見で治った人が多いよ、とも軽々しく言えない、『どうせわたしは・・・』に返す言葉がない、という。とにかく私は大学生でそこまでちゃんとおもんぱかって声掛けをしようとしている彼女にはその気持ちだけで十分なのではないか、と話した。
さて、どうすればいいのだろう。
二ーバーの祈りというものがある。
変えられないものを変えようとするから苦しみは起きるので、『変えられないものを受け入れる心の平穏』が大事だという。
相手がそういう状況にない場合、どうすればいいのだろうか。
私は万能ではないことを知りつつも『何かできることある?』はどうだろうかと思う。
空車のタクシーに例えるとわかりやすいそうですが、何か必要だったら手を挙げるか合図をくれれば止まるし、助けるよ、と伝えること。いつでもいいよ、ひとりじゃないよ、を伝えることかもなあと思う。
孤独、排除は何も人から受けるものではなくて、自分の中で勝手に作りだされていることもあるのだ。
私だって暗中模索の中に陥ることがいまだにある。
頑張りすぎない、頼ること、逃げることを忘れちゃいけないなときょうも自分に言い聞かせている。
がんとともに自分らしく働くとは?
「仕事とがん治療の両立」は特に重視、注目されているテーマです。世界対がんデーの2月4日を前にイベントに参加します。がん研有明病院の腫瘍精神科の清水研先生とご一緒です。
2025年01月13日(月)
14:00〜ジュンク堂池袋本店9階イベントスぺ―ス またはオンライン配信で。
乳がん患者の取材を重ねたのち、自身もがんの治療を経験した北海道テレビの阿久津友紀と、がん医療における心のケアを専門とするがん研有明病院の腫瘍精神科部長・清水研医師、さらにがん経験者である朝日新聞の上野創記者と3人で、がんとの向き合い方を語ります。
詳しくは&申し込みは・・・
朝日新聞記者サロン
配信: SODANE
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