カロパも叶える!せいろ蒸しが爆発的ブームに?
「ネオ和食」の具体例として、SNSがきっかけで「せいろ」を使った料理が注目を集めています。「せいろ蒸し」で検索してみると、定番の野菜蒸しだけではなく、すき焼きのせいろ蒸し、パンとゆで卵やウインナーを一緒に蒸した朝食せいろなど、バラエティ豊かなレシピがネット上にあふれ、人気の高さをうかがい知ることができます。せいろ蒸しの利点としては、以下のポイントが挙げられます。
・専用家電を買い足す必要がない。杉や竹などで作られた本格的な「せいろ」が生活雑貨店やネット通販などで手に入る。
・「せいろ」を重ねて蒸すことで、ごはんやパンなどの主食と、肉や魚などの主菜、野菜などの副菜を、ほったらかしで一気に同時調理できる。
・冷蔵庫や冷凍庫にある野菜、魚やお肉、パンや冷やご飯など、どんな食材でも10分ほど蒸すだけのカンタン調理!
・肉の余分な脂を落としつつも、野菜のビタミンなどの栄養を逃さない「蒸す」調理法で、食材の旨みが引き出され、おいしくヘルシーに仕上がる。
・岩塩や黒コショウ、オリーブ油、塩麹、ポン酢、レモン、醤油、ごま油など、調味の工夫で味変を無限大に楽しめて食べ飽きない。
・蒸し上がったら、せいろごと食卓に出せて、洗いものが減る。
献立を考える手間が省け、時短調理が可能。ヘルシーでおいしいことに加えて、そのまま食卓に出してもおしゃれなこと、蒸し上がったときの湯気がごちそう感を演出してくれる点も魅力と言えそう。総合的にコスパとタイパが良い道具&調理法として「せいろ」「せいろ蒸し」が見直されているようです。また、最近では「カロパ」という言葉も注目されています。「カロパ」とは、カロリーパフォーマンスのことで、カロパ料理とは、カロリーを抑えながらもおいしさ、栄養、満足感を満たす料理のこと。せいろ蒸しは、カロパも叶える調理方法といえるでしょう。
▲「ネオ和食」の食材として注目度がアップしそうな「切り干し大根」。乾物の旨みを出汁として利用するしゃぶしゃぶ風レシピも。
腸活にいい発酵食品や干し野菜も「ネオ和食」の注目食材
ほかにも『DELISH KITCHEN』内では「腸活」の検索ボリュームが増加していて、中でも「切り干し大根」や「発酵食品」が注目食材とのこと。「ネオ和食」のキーワード食材として、今後さらに注目度が高まりそうです。
▲大根の皮を少し厚めにむいて細切りにし、ザルで1週間ほど天日干し。簡単に自家製「切り干し大根」を作ることができます(写真は筆者作)。
切り干し大根は定番の煮物だけでなく、旨みを出汁として利用できる鍋やヨーグルトで戻してサラダに活用するなど、活用方法もバリエーションが広がっています。栄養面では、切り干し大根のみならず、「干し野菜」には野菜に含まれる食物繊維、カルシウムや鉄などのミネラル、ビタミンDやビタミンB群が凝縮され、栄養価が増す利点があります。また、干すことでアミラーゼ酵素が活性化し、でんぷんを分解して糖を作り出すため、甘みもアップします。
また、日本には味噌、醤油、酢、納豆、漬物、麹、甘酒など独自の発酵食品が数多くある“発酵食大国”です。発酵食品には、栄養成分が体内に吸収されやすい、腸内環境を整える、ストレスや生活習慣病を防ぐ健康調整機能の向上などのメリットがあり、免疫力アップや健康維持に役立ちます。みなさんも取り入れやすい方法で、3食のうち1食は発酵食品を食べるようにしてはいかがでしょうか。
▲2025年はネオ和食ブームで発酵食品が再注目の予感!? 甘酒を加えた味噌汁(写真)など、発酵食品同士の掛け合わせレシピも人気が高まりそう。
配信: LASISA