「顔出しパネル」と聞けば、居ても立っても居られない。とにかく顔を出しにいかなければ。Jタウンネットの読者の中にはそんな人が少なからずいるはずだ。
そんな皆さんに朗報だ。現在、仙台駅前ビル「EBeanS」に、とっても変な顔出しパネルが登場している。
その名も――「納豆の一粒になれる顔出しパネル」である。
こちらは、Xユーザーのkanapei(@kanapei_fflab)さんが、2024年11月28日に投稿した動画の一部。
写っているのは、タレの汚れや納豆の粒が残ったままの納豆パックのパネルだ。お世辞にもキレイな絵面とは言い難い。
その一部をよく見てみると……。
穴が、空いている。
こここそが、顔を出すための穴。出せばあなたの顔は、「パックに残った納豆の一粒」となるのである!
……いやいや、なんだこのおかしな顔出しパネルは? 誰がこんな珍妙な企画を考えたんだ!?
Jタウンネット記者は11月30日、まずは投稿者のkanapeiさんに話を聞いた。
「何言ってるんだろう」と思った
kanapeiさんは、食品サンプルを活用した雑貨を制作するクリエイター。〝史上最悪の小物入れ〟の異名を持つ、「食後の糸引く小物入れ」(食べ終わった後の納豆パックを再現した小物ケース)を生み出した人物だ。
「納豆の1粒になれる顔出しパネル」に通ずるものがある? それは当然。だってあのパネルは、kanapeiさんと仙台駅前ビル「EBeanS」(運営:エンドチェーン)がコラボしたイルミネーションイベント「絶対に誰もやれないイルミ」の展示作品の1つなのだから。
「納豆の1粒になれる顔出しパネルを考えております!」
ある日、EBeanSの担当者が、kanapeiさんにそう告げたのが、この衝撃的なパネルが爆誕するきっかけとなった。
kanapeiさんがJタウンネットの取材に語る。
「正直『何言ってるんだろう』と思いました(笑)。あまりに意味がわからなくて一度お断りしたのですが、段々とツボにハマってきてしまって結局制作をお願いしました」(kanapeiさん)
一度は断ったものの、やはり作ることになった「納豆の1粒になれる顔出しパネル」。制作前にイメージ図をメールで共有してもらった段階で、既に爆笑してしまったという。
そして、いざ本物を見た時も「大笑いしました」。
「思ったより大きかった事と、思ったより目立つ場所にあって存在感がすごかったのでそれも含めて面白かったです。
食品サンプル雑貨とイルミネーションという想像のつかないイベントですが、是非お気軽にクスッとしに来てください!」(kanapeiさん)
なぜ、納豆パックに顔を入れさせようとおもったのか。Jタウンネットは12月8日、運営会社・エンドチェーンの営業企画部にも話を聞いた。
企画者「最初は不安もあった」
取材に応じた担当者は、「納豆の1粒になれる顔出しパネル」は、イベント名にもある「誰もやれない」という趣旨に則ったものだと説明する。
「『何か一風変わった誰もやったのを見たことがない!』というものを作りたいと思い知恵を絞った結果、あのパネルの案が生まれました」(担当者)
企画を思いついた時は、「面白そう!」という気持ちと同時に、「果たしてこちらで想像したイメージが伝わるのか」という不安も生まれた。
そんなワクワク半分ハラハラ半分の状態で、kanapeiさんに協力を依頼したところ、一度は断られてしまい……。
「kanapeiさんの作品を知っていただく為とは言え、突飛な発想過ぎたか……と思いました。
しかしその後、ご本人から『ワードがじわじわときて…ぜひやりましょう!』と言っていただいてからは、出来上がりを想像してとても張り切って制作しました」(担当者)
そうして完成した「納豆の一粒になれる顔出しパネル」を目にした時は、「想像したものが形になって嬉しい!」という気持ちと、「すごいものを作ってしまった…」という気持ちが両方あった、と担当者は振り返った。
「ただ、これで写真を撮ってくれている方が思っていたよりたくさんいらっしゃって、制作することが出来てよかったと思っています」(同担当者)
もし、読者の皆さんの中に「ずっと納豆の一粒になるのが夢だった」というような人がいれば、足を運んでみてはいかがだろうか。
納豆パック以外にもユニークな展示物が並んでいるので、そちらも要チェックだ。
「絶対に誰もやれないイルミ」は11月16日~2025年2月28日まで開催中。会場は仙台駅前ビル「EBeanS」の4階「杜のガーデンテラス」、開催時間は午後4時~午後8時。
配信: Jタウンネット
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