日本海に沈む夕日の虜になった僕|大石祐助

日本海に沈む夕日の虜になった僕|大石祐助

なぜ新潟でキャンプをするのか。

仲間と旨い酒を呑むため? いいえ、違います。

最高に美味しいキャンプ飯を作るため? いいえ、違います。

家族との思い出を増やすため? いいえ、違います。

 

 

そう、夕日を拝むためである。

朝焼け一神教だった私を紅く染め夕焼け一神教へと改宗させたのが、「新潟の夕空」だった。

 

キャンプといえば朝日と共に嗜むコーヒーだろう? と朝焼け一神教の中でも過激派だった私を一転させてしまうほどの破壊力を誇るのが、新潟の夕日なのでございます。

 

と言いますのも、私、新潟に移り住む前まではアフリカのルワンダという国で働いておりました。

くわえて、生まれも育ちも神奈川県で、日本海に沈む太陽を拝見できる機会に恵まれない、なんとも数奇な人生を歩んでまいりました。

 

ルワンダから帰国して驚愕したのが、現在勤めている会社から望むマジックアワーでした。

シャカリキに労働した後に、こんなご褒美が待っているとは。

ええ、もう給料なんてものはいりません。思わずそう口走ってしまいかねないほど。

本社屋から望むマジックアワー。

入社後、脱ひよっこキャンパーを目指し、毎月一回はキャンプへ行くと決めました。

 

そして新潟で初めてのキャンプに選んだのが、日本海に面する柏崎という場所でした。

日中は穏やかな日本海を眺め、優雅にソロキャンを満喫していました。

 

迎えた夕刻。

イッツゴージャス。神奈川の湘南海岸でもルワンダのミュアジ湖でも、ここまで美しい夕日を見たことはありませんでした。

以来、日本海に沈む夕日の虜になってしまいました。

柏崎のゴージャスな夕日。

続いて訪れたのが、新潟県新発田市にある海辺のキャンプ場。

ここもすごかった。夕日単体というより、夕空全体での美しさ。太陽と空と雲と海によるジーコもびっくり黄金のカルテット。

人生に決して同じ日がないように、同じ夕空はありません。さまざま表情を見せてくれる夕日にぞっこんでございます。

圧倒的総合力の新発田市の夕日。

しかし、曇天が多い新潟でこうも夕日が拝めるなんて、僕は運がいいのかもしれない。

ああ、これが夕日神さまの御導きか。夕日を愛し、夕日に愛された男、サンシャイン大石。いえーーーーっい。

 

極めつけだったのが、新潟の最北端にある村上市のキャンプ場です。

真昼間の七色の青ゆらぐ日本海も最高だったのですが、夕日がこれまた絶品。

時間の経過と共に、空の青と太陽の赤が溶け合い妖艶な紫が広がっていく。まさに魔法がかけられた夕空。

日本一と言っても過言ではない夕日を眺めながら、地ビールを煽って意識を遠のかせ夕日とトランスしていく。

 

かくして、夕焼け一神教に入団。

教義はかんたん。何も考えずにただ御神体である夕日を眺めるだけ。

ぜひ皆さまも新潟が世界に誇る「夕日」を拝みにきては。

日本一、瀬南の夕日。

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