●実家の家族と「対策について話をしていない」が過半数
これまで発生した闇バイト強盗事件を振り返ると、高齢者宅が狙われたケースが多発しています。そこで、回答者の自宅だけではなく、両親など高齢者がいることの多い「実家」の状況についても尋ねました。
「別居している」が48.4%で最多で、「同居している」は34.7%、「実家は存在しない(両親、祖父母は既に亡くなっている)」が16.9%でした。
「別居している」と回答した492人を対象に、実家の所在地域を尋ねたところ、首都圏(東京・千葉・埼玉・神奈川)が24.8%と最多で、関西地方が15.7%、東北地方が12.6%、関東地方(首都圏を除く)が8.7%と続きました。「自宅」の所在地域が首都圏に集中していたのに比べ、「実家」は比較的ばらけていました。
実家の居住形態についても、「一軒家」が74.0%、マンションやアパートなどの「集合住宅」が26.0%と、半々の割合だった「自宅」とは異なる傾向となりました。
多発している闇バイト強盗事件を受けて、実家の住民と防犯対策について話し合ったかを尋ねると、「対策について話をしていない(話をする予定もない)」が55.9%で最多でした。「対策について話をした」が25.0%、「話をする予定」が19.1%と続きました。
●「実家」の防犯対策、「自宅」とは異なる傾向も
実家の防犯対策についても尋ねてみました。
「対策していない」が41.7%と最多で、「わからない」が28.3%という結果になりました。一方、「対策した」が9.3%、「近日中に対策予定」が8.1%、「もともと防犯対策をしていた」は12.6%でした。
「対策した」「近日中に対策予定」「もともと防犯対策をしていた」と回答した148人に対策の中身を尋ねたところ、「センサーライトを設置した」が51.4%で最多でした。
「ドアの施錠確認を入念にするようになった」が49.3%で続きましたが、自宅の防犯対策についての回答では5.6%にとどまっており、大きく異なる結果となりました。また、「防犯カメラを設置した」についても、実家では28.4%で、自宅の61.2%に比べると控えめの数値でした。
「格闘技・武道を習い始めた」が0.7%に過ぎなかったのは、住民が高齢であることの影響もありそうです。
配信: 弁護士ドットコム