■お産の「いきみ逃し」ってどういうこと?
お産の経過にもよりますが、多くは陣痛が始まって子宮口が7~8センチほど開き、赤ちゃんの頭が下りてくる頃に便意を催すような感覚になります。その際に「いきみたい」という感覚になるのですが、産道を傷つけずにスムーズに出産するためには、子宮口が全開大(10センチ)になるまではいきむのを我慢して逃していくことが望ましいです。
その段階でいきみを続けてしまうと、産道(子宮頸管や腟)がむくんだり、傷ついてしまう可能性がありますし、赤ちゃんに余計なストレスがかかり、お産が長くなるリスクもあるためです。
このようなリスクを避けるために「いきみ逃し」が必要になります。いきみ逃しの主な方法のひとつは、肛門を押すこと。肛門にテニスボールを当てて座ったり、人の温かい手で肛門を押してもらうと、より楽に感じる場合もあります。陣痛の緩和やお産のスムーズな進行をサポートするアクティブチェアが用意されている産院もあります。
腰や尾てい骨の周辺をマッサージすることは、いきみ逃しだけでなく、陣痛の痛みの緩和にもつながります。ここはパートナーやサポートする方の頑張りどころです。
腹圧がかかるといきみをうまく逃せないことがあります。腹腔(腹部の内臓が収まっているところ)が縮まると圧がかかるので、腹這いや横向きで寝そべる姿勢など、できるだけ腹圧がかかりにくい楽な姿勢をとります。いきみたくなったら、ゆっくり深呼吸することも重要です。特に、吐く息を長くゆっくり出すよう意識しましょう。長い深呼吸をするといきんでしまう場合は、力強く短く吐く呼吸に変えるといきみを逃せることもあります。
参照:
【助産師解説】出産時の「いきみ逃し」はどうやればいい?上手にできる6つのコツ
(マイナビ子育て編集部)
配信: マイナビ子育て
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