地球の資源は限りあるもの。だけど菌は無限だって、知ってました? アカデミックの世界では今、美肌菌、腸内菌と菌ブーム。なかでも、女性にとって美容・健康・メンタルに深く関わる「膣内乳酸菌」に、全世代が意識を向けることはもはやデフォルトなのです。そこで、先日約1,000人が参加した表参道のフェムテックイベントに登壇された「胃腸良子」さんに、美容ジャーナリスト鵜飼恭子が取材しました。
中央:看護師であり東京農大で菌を学ぶ学生でもある胃腸良子さん、左:菌の専門家である森永乳業の古田さん、右:フェムテックマイスター協会評議委員の鵜飼
全世代が膣活すべき時代? その原因は食生活や働き方の変化
出典/ナースキュア
鵜飼:膣活をはじめるのに適した年代ってありますか?
胃腸:今! です。
即答してくださった胃腸良子さん。もちろん本名ではありません。順天堂大学医院消化器外科病棟看護師として15,000人の患者さまをケアしてきた経験から「情報なく病名をつきとめる観察ポイントはニオイ」と、ピロリ菌臭から胃がんを疑ったり、菌の存在を間近で感じてこられたそう。
鵜飼:そういえば鵜飼のオナラ、におうときとそよ風のときがあるし、膣からでるおりものも体調によってニオイが変わりますねえ。
膣の不調はニオイでチェック。
そのニオイにもタイプがある
胃腸:膣内のpH値が5以上になると、膣内の常在菌バランスが乱れて悪玉菌が増え、ニオイが出ると言われています。魚やイカのような生臭いニオイの原因は、悪玉菌が繁殖していることが多いです。たいして鉄分のニオイだと、不正出血している可能性があります。ただ、悪玉菌ゼロがいいかというとそうではない。要はバランスなのです。
今、20〜30代でも菌のバランスが崩れている人がとても多い。一般的に、膣のケアを始めるのは40代以降でよいと言われてきましたが、今の時代、殺菌されすぎたお弁当や添加物の多い食生活、仕事が忙しくて不規則な生活などにより若い世代でも膣内細菌叢(膣内フローラ)が崩れバリア機能が働かず、「ニオイ、乾燥、ヒリヒリ感」といった膣の悩みは増えています。
配信: オトナミューズウェブ