リウマチは免疫システムの異常によって引き起こされる自己免疫疾患ですが、その発症の原因は明確には解明されていないそうです。最近では喫煙や歯周病も発症に影響を与えることが分かり、注目を集めています。特に女性の発症率が高いと言われていますが、具体的にはどのような人がリウマチになりやすいのでしょうか。みかわ整形外科クリニックの三河先生に、原因やなりやすい人の特徴などを解説いただきました。
監修医師:
三河 聡志(みかわ整形外科クリニック)
近畿大学医学部卒業。その後、PL病院、近畿大学医学部堺病院、高村病院で経験を積む。2023年、大阪府大阪市に「みかわ整形外科クリニック」を開院。日本整形外科学会専門医・認定リウマチ医・認定スポーツ医。麻酔科標榜医。
編集部
リウマチの原因はなんですか?
三河先生
リウマチは自己免疫疾患の1つとされていますが、まだ原因は明らかにされていません。自己免疫疾患とは、免疫の働きに異常が起きて自分自身の組織を攻撃してしまうことによって発症する疾患です。リウマチの場合、なんらかの原因でこのような免疫異常が起きるとされています。
編集部
原因には何が考えられるのですか?
三河先生
リウマチが発症しやすいかどうかは、遺伝的な要因が大きく関わっていると考えられます。そのほかには、感染症、過労、ストレスなどの環境因子も原因になると考えられています。
編集部
様々な原因が考えられるのですね。
三河先生
そうですね。さらに、近年では喫煙や歯周病もリウマチの発症に関与していることが判明し、注目を集めています。
編集部
リウマチの患者数はどれくらいですか?
三河先生
日本のリウマチの患者数は約600万人とされており、特に女性に多く発症することがわかっています。男女比でみると、1:3~5の比率です。また、リウマチ患者の年齢層をみると、どの年代でも発症しやすく、10歳代から20、30歳代にかけて発症数が増加し、ピークは40~50歳代とされています(※)。
※リウマチe-ネット「関節リウマチとは?」
https://www.riumachi.jp/about/ra
編集部
リウマチは高齢者の病気と思っていました。
三河先生
発症のピークが40~50歳代であることは間違いありませんが、最近では高齢になってから発症する人も増えています。60歳代以上の高齢者が発症するリウマチを「高齢発症関節リウマチ」と言います。
編集部
リウマチは女性に多く発症する傾向があるのですね。
三河先生
はい。男性の場合は30歳代から発症数が増加し、50歳代がピークになります。
※この記事はメディカルドックにて【リウマチの初期症状・前兆を医師が解説 関節・手足の違和感はすぐ受診を 早期発見が治療に効果的】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
配信: Medical DOC
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