【なるほど沖釣り辞典】大当たり年!未だ釣果があがっている相模湾のコマセキハダ

【なるほど沖釣り辞典】大当たり年!未だ釣果があがっている相模湾のコマセキハダ

「相模湾はマグロの釣り堀か?」と言われる程の大当たりだった2024年のコマセキハダ釣り。12月上旬、出船する船は少なくなったが未だにキハダの釣果が上がっている。9月30日、沖釣り番組『なるほど!沖釣りマスター』でもハイシーズンに撮影を行い、金澤マスターによる迫力のファイトシーンの撮影に成功した。その時の釣りの模様を「沖釣りマスター」達のなるほどネタと共に振り返ってみる。

金澤美穂マスター&松本圭一マスター。 ©釣りビジョン

前日は7人で9本の本命があがる!

今回は小田原早川港の「坂口丸」からの出船であったが、撮影前日は何と7人で9本の本命がキャッチされ、まさにXデーという喰いっぷり。それは他の船も同様で相模湾の釣果情報は大いに盛り上がっていた。そんな状況での出船に期待は膨らむばかり。2年前の撮影では30kg級を3本も釣り上げた松本マスターと、相模湾で62kgの記録を持つ金澤マスターの2人が意気揚々と船に乗り込んだのであった。

坂口丸。 ©釣りビジョン

仕掛け図。ロッド:バンディットキハダ170(シマノ)電動リール:ビーストマスターMD6000 or MD9000(シマノ)。 ©釣りビジョン

久保田幸司船長。 ©釣りビジョン

朝一は〝追っかけ釣り〟でスタート

いくら前日が爆釣だったとはいえ、アジやイサキのような数釣りができる相手ではない。仕掛けの長さが全く異なる〝追っかけ釣り〟と〝流し釣り〟の過渡期であったため、短い仕掛けと長い仕掛けのどちらを選ぶのか、今回の大きな悩みの種となった。

朝一、久保田幸司船長は、やや移動性の群れを発見して〝追っかけ釣り〟を宣言。これを聞いた松本マスターは、10mのハリスを短めの6mに変更。金澤マスターも同じ長さに揃えた。しばらくすると船が止まり投入合図。船長の指示ダナは海面から30m。2人ともタナ下5mまでビシを落とし、3、4回コマセを振ってタナで止めた。

すると、いきなり松本マスターの竿が海面に突き刺さった。ドラグが滑りスプールから勢いよく道糸が引き出されていく。「マグロか?」道糸が船下の方向に入って行くため、ドラグのテンションを少し緩めにして道糸の高切れ防止対策を施す。さらに船長に道糸の方向を伝えると、スラスターで船の角度を変えてくれ、道糸は海面と垂直になった。僅か20数秒のやり取りであったが、さすが「沖釣りマスター」という落ち着きぶりである。

魚の走りが止まるとすかさずファイト開始。「あれ?キメジ(10kg前後のキハダ)か?」と難なくあがってきたのは5kg級の丸々と太った本ガツオだった。実は今シーズンの相模湾では11kgの超大型本ガツオも上がっており、ファーストランの激しさからキハダと間違えるケースも多くあった。そして次の投入では金澤マスターにヒット。こちらは1kg級のヒラソウダだったが嬉しいゲスト。6mの短ハリスが嵌っていたようである。ここで金澤マスターからなるほどネタが飛び出す。

なるほどネタ1【オキアミ1.5匹分で、キレイな丸掛けにする】

「オキアミ1匹だけだとハリの軸が少し露出してしまうので、それが嫌で尾の身だけにカットしたものを付け足しています」という金澤マスター。このひと工夫で少し大きめのハリを使うこともできるため、ハリ外れの心配も少なくやり取りができるメリットも大きい。さらに金澤マスターは付けエサに関するなるほどネタを披露。

なるほどネタ2【付けエサのオキアミは、鮮度を保つ】

「ハリ持ちをよくするために、自作の液体でオキアミを締めています」という金澤マスター。特に夏場の高気温ではすぐに色が変わり、ふやけてしまう。付けエサは魚との唯一の接点となるのでいい状態を保つことは重要である。この液体は、ガムシロップ7割、芋焼酎3割を混ぜ合わせたモノで簡単に自作可能だという。

松本マスターは5kg級の本ガツオ。 ©釣りビジョン

本ガツオより美味しい?ヒラソウダ。 ©釣りビジョン

オキアミ1.5匹分でキレイな丸掛け。 ©釣りビジョン

自作の液体で付けエサの鮮度を保つ。 ©釣りビジョン

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