肌荒れに効果的な薬の選び方
適切な薬を選ぶには、肌荒れの原因を見極める必要があります。前述のような寒暖差や空気の乾燥、アレルゲンなどは外的要因ですが、偏った食生活、睡眠不足、ストレス、ホルモンバランスの乱れなど、内的要因が肌荒れの原因である可能性もあります。
また、体質も重要なので、ある人には効果があっても、別の人には効果がみられない、という場合も。自分の肌に合うものがわからない、スキンケアをしても肌荒れが続くという場合は、皮膚科できちんと診てもらうことが大事です。
肌荒れを防ぐスキンケアのポイント
肌荒れを防ぐためのスキンケアのポイントは主に3つです。
洗顔時やお風呂でからだを洗う際は、強く擦らずに優しく洗うことが大事です。手で擦るのはもちろんNGですが、水圧で肌の層が破壊されてしまうため、シャワーを直接顔に当てて洗顔するのも控えましょう。
熱すぎるお湯は皮脂を落としすぎて乾燥や皮脂の過剰分泌を招くため避け、ぬるま湯で洗うことも大切です。
また、入浴後は皮脂が失われて通常よりも水分が蒸発しやすい状態のため、お風呂上がりはすぐに保湿ケアを行いましょう。タオルで丁寧にからだの水分を拭ったあと、クリームなどの保湿剤を塗ることで水分の蒸発を抑えられます。
肌が荒れて皮膚のバリア機能が低下しているときのスキンケアアイテムは、ワセリンやセラミドなどの有効成分が配合されている低刺激のものがおすすめです。(※3)敏感肌の場合、合っていないスキンケアを続けることでかえって肌が荒れてしまうこともあります。皮膚の状態が悪化した場合は、なるべく早く皮膚科で診てもらいましょう。
肌の悩みに応じた薬を使い分けてきちんと肌荒れ対策を
秋から冬の肌荒れは、寒暖差や空気の乾燥、アレルゲンなどが主な原因として考えられます。乾燥やかゆみなど、症状に応じて保湿作用を含むものや抗ヒスタミン薬などの薬を使い分けていきましょう。
また、日常的に保湿を意識することも大切です。生活習慣から見直して、肌荒れを改善しましょう!
<参考文献>
※1 倉敷平成病院「保湿剤」
※2 公益社団法人日本薬学会「抗ヒスタミン薬」
※3 高橋康之「保湿化粧品とその作用」
PROFILE
あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストランなど15社以上のメニュー開発にも携わる。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
配信: たまひよONLINE
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