蜂窩織炎の好発部位
蜂窩織炎は、体のどの部位にも起こりうる感染症ですが、特に好発しやすいのは下肢です。
足首やすね、ふくらはぎ、足の甲など、歩行や体重を支える部分は負担が大きく、小さな傷やひび割れが生じやすいため、細菌が侵入しやすくなります。
実際、ある利用者さんが発熱して臥床対応を行っていた際、オムツ交換中に左大腿部に腫れが見つかり、医師の診断を受けたところ蜂窩織炎と判明したケースもありました。
高齢者やむくみがある方は血行が悪くなりがちで、皮膚のバリア機能が低下しやすく、さらに感染が広がりやすいのです。また、手や腕、顔など、日常生活で刺激を受けやすい場所でも発症することがあります。
こうした好発部位を理解しておくことで、日々のケアや観察をより的確に行い、早期対応につなげることができます。
蜂窩織炎の治療法
蜂窩織炎の治療では、主に医師が処方する抗菌薬(抗生物質)の服用や点滴が基本となります。
症状が軽い場合は内服薬で対応しますが、重症の場合は入院の上で点滴治療が必要になることもあります。
また、安静にして患部を清潔に保ち、むくみがある場合は足を高く上げるなどのケアが有効です。
症状が改善するまで数日から数週間かかることが多く、自己判断で薬の服用を中断しないよう注意しましょう。
適切な治療を受けることで症状は徐々に和らぎ、再発を防ぐための生活習慣改善も重要です。
配信: 介護の三ツ星コンシェルジュ