「強い名刺になった」渡辺謙、「ラストサムライ」後に舞い込んだスゴいお仕事

 世界を股にかけて活躍する“ハリウッド俳優”の渡辺謙が12月15日放送のTBS系「日曜日の初耳学」にゲスト出演し、2003年公開の大ヒット映画「ラスト サムライ」のギャラ事情を明かしている。

「ラストサムライ」は渡辺が世界へと羽ばたくキッカケをもたらした作品で、日本で140億円の興行収入を記録し、全世界では4億5600万ドルという大ヒットとなった。同作で渡辺は、明治政府軍に抗うサムライたちのリーダー・勝元盛次を熱演し、ゴールデングローブ賞助演男優賞とアカデミー賞助演男優賞にそれぞれノミネートされた。

 渡辺によると、同作にはオーディションを経て起用されたというが、「いつからいつまでの撮影ですっていう話は一切ないんですよ」と、事前に撮影期間を知らされていなかったという。

 番組MCのタレント・林修が出演ギャラについて「当然、納得できる金額ですよね?」と尋ねると、渡辺は首を横に振りながら「日本で仕事してる方が全然稼げるよねっていう額でした。結局、新人扱いなんですよね。“これ、おかしいじゃん。日本で8カ月仕事したら、もうちょっとお金になるよね”っていう。下手したらその半分くらい」と説明した。

 ただし「強い名刺を作ってもらった感じですから」と話し、お金には代えられないメリットがあったようだ。

「1987年放送のNHK大河ドラマ『独眼竜政宗』で人気を博した渡辺ですが、2003年当時のハリウッドではあくまで“1年生”。渡辺が言うように、“ラストサムライ出演俳優”という肩書が強い宣伝材料となり、その後、映画『バットマン ビギンズ』(2005年)、『SAYURI』(2005年)、『硫黄島からの手紙』(2006年)、『ダレン・シャン』(2009年)、『シャンハイ』(2010年)、『インセプション』(2010年)と、立て続けに重要な役で起用されています」(エンタメ誌ライター)

 2003年に手に入れた“名刺”は、どんなものよりも価値があり、渡辺の役者人生を大きく変えるものだったということだ。

(木村慎吾)

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