パパッと手軽にお昼を済ませたいとき、そしてもしもの時に、ストックしておくと便利な棒ラーメン。今回はスーパーで手に入る「マルタイラーメン」を使った2通りのアレンジレシピを紹介します。スパイシーな味わいが食欲をそそりますよ。
手早くできて、アレンジのしやすさが人気
棒ラーメンは、株式会社マルタイが60年以上も前に発売し、長く愛され続けている九州・福岡発の即席麺。棒ラーメン含む、「ノンフライ袋めん」に分類される商品には、麺を切り出した後に蒸す工程が入るものが多いなか、マルタイの棒ラーメンは蒸さず火を通さないので、「生の風味」を味わえます。
また、揚げずに干して乾燥させるため、そうめんのようにまっすぐな麺になっています。ストレート麺だからこその、のどごしの良さも特長。ゆで時間は3分と、すぐに出来上がるので、一人ランチにもぴったりなんです。
マルタイラーメン 2人前(株式会社マルタイ)
今回使ったこちらの商品は、スープがポークとチキンをベースにしたしょうゆ味。風味豊かながらも、あっさりとした味わいなので、さまざまな食材と合い、アレンジしやすいんです。
台湾ラーメン風アレンジ
<材料>(1人分)
マルタイ棒ラーメン…1束(麺、粉末スープ、調味油)
豚ミンチ…50g
にら…4本
もやし…ひとつかみ
豆板醤(とうばんじゃん)…小さじ1
砂糖…小さじ1/2
にんにく…1カケ
たかのつめ…お好みの本数
ごま油…小さじ2
水…450ml
<つくりかた>
①にらは3cm幅にカットする。にんにくは粗みじん切りにする。たかのつめは半分に割って中の種を捨てる。もやしはさっと洗う。
②鍋に水450mlを入れて沸かす。麺を3分ゆで、最後に付属の粉末スープを入れる。
③②と同時進行で、フライパンにごま油を引き、豚ミンチとにんにく、たかのつめをいためる。豚ミンチの色が変わったら豆板醤と砂糖を加えてよくいためる。②のゆで汁大さじ1、にら、もやしを加えさっといため合わせる。
④②を器に移し、上から③をのせ、付属の調味油を垂らして完成。
場所をとらず、ローリングストックに便利
棒ラーメンは1袋に2食分が入っていて、とてもコンパクト。ストックをするときに場所をとりません。また、賞味期限は約8か月なので、普段の食卓で消費したら、その分を買い足すローリングストックにも向いています。
さらに、麺のゆで時間が3分と短いため、もし災害が起こってライフラインが途絶えた時は、カセットコンロでの調理時間が短くて済みます。ローリングストックする食材を考える時は、このように「保管スペース」「調理時間」を考慮しながら選んでみてくださいね。
食欲を刺激する、スパイシーなカレーラーメン
次はカレーの香りが食欲をそそる一品です。火の通りやすい豚ミンチを使うので、こちらもスピーディーに出来上がります。味付けはカレー粉があればOK。片栗粉を加えることでスープにとろみが生まれ、ストレートな麺でもよく絡みます。また、和風だし(かりゅう)を入れると、味がうまくまとまりますよ。
カレーラーメンアレンジ
<材料>(1人分)
マルタイ棒ラーメン…1束(麺、粉末スープ)
カレー粉…小さじ1
豚ミンチ…50g
にんにく(みじん切り)…1カケ
白ねぎ…5センチ
たまねぎ…1/4
ゆでたまご…1個
砂糖…小さじ1
和風だし(かりゅう)…小さじ1/2
片栗粉…大さじ1/2
水…450ml
<つくりかた>
①たまねぎは薄めのくし切りにする。白ねぎは薄切りにして水にさらす。片栗粉は大さじ1の水で溶いておく。
②鍋にサラダ油をひき、にんにくと豚ミンチをいためる。途中でたまねぎを加えいためる。たまねぎがしんなりしたらカレー粉を入れいためる。
③水を注ぎ、沸騰させる。麺を入れゆでる。
④麺を入れて2分が経ったら、付属の粉末スープと砂糖、和風だし(かりゅう)を加えて味を調え、水溶き片栗粉でとろみをつける。
⑤器に盛り、水を切った白ねぎとゆでたまごをトッピングする。
食欲低下に気を付けたい災害時
災害時はどうしても、いつもとは違う環境下に置かれるため、精神的な変化に見舞われやすくなります。つらさ、不安だけでなく、気分の落ち込みや食欲不振、不眠などが起こる場合もあると言われているのです。
家族の健康を守るために、「食べ慣れた食材をストックしておく」「味や香りで食欲を増進させるメニューを知っておく」ことが大事ではないでしょうか。今回つくったカレー味のラーメンは、子どもから大人まで受け入れやすい味わいなので、ぜひつくってレパートリーに加えてくださいね。
<執筆者プロフィル>
中願寺あゆみ
料理家
雑誌・Webでのレシピ執筆、料理教室、ケータリングなど幅広く活動中。おつまみが得意。
配信: 防災ニッポン