おとなも子どももがんを学ぶ 両側乳がんになりました266

おとなも子どももがんを学ぶ 両側乳がんになりました266

北海道がん対策基金をご存じでしょうか?

10周年を前に記念フォーラムが行われ、東京大学大学院医学系研究科 総合放射線腫瘍学講座 特任教授 中川 恵一 先生の講演もありました。

働く世代のがんり患者は増えています。55歳までなら、3分の2が女性。さらに、定年延長でがんとともに働きながら生きていく可能性がある人は増える一方、です。対策はまったなし、です。

先生は『多くの難病とは違い、がんはある程度コントロール可能な病気』とおっしゃり、がんを知らなくてはもったいない、と断言されました。

実際に先進国の中でがん死亡率が増えているのは日本くらい。高い喫煙率、がん検診の受診率の低さ・・・日本のがんを取り巻く環境には問題が山積みと指摘されました。

北海道も検診率ワースト、死亡率ワーストの地域、です。

わずかな知識の有無で運命が変わる病気。

学校の学習指導要領に『がん教育』はあります。

オトナもこどももがんを知る時代なのです。

HTBではonちゃんと学ぼうということで動画の制作に携わらせていただきました。

がん教育動画onちゃんと学ぼう!1時間目がんってなんだ?

怖い、が先にたってしまうことをどうやって、知って、支えにしてもらえるか。この動画を先生方にも、企業さまにも患者さんの外部講師の場所でも様々なところでご活用いただきたいと思います。

がんと働く、両立支援の問題。

北海道のがん対策サポート企業は増えていますが、特に地方は『アンコンシャスバイアス』が強い。と言われており、取材の中でもかなり患者さんからも悩みが寄せられる部分でもあります。

『がんと働く』 ことが自由に選べない。(休んでも働いてもいい、自分で選べるべき)

両立支援が不十分。そもそもアンコンシャスバイアスだらけ。(制度がわからない、そもそもがんについて知らないからアドバイスもない)

ジェンダー課題もそれに上積み。(女性の方が若くり患されるが、ちょうど働き盛りだったりもするので困難が増す)

ということがよく聞かれます。

管理職は下りなければ

昇進に影響あるのでは

過度な心配でいずらくなるのでは?

などなど・・・

家族・仕事・治療の問題。悩みもひとによってそれぞれ。

患者側の『できないのではないかという思い込み』

支える側の『できないのではないかという思い込み』 

お互いの無意識の思い込みがかける言葉を間違え、返す言葉を間違えることで結果、患者さんを生きづらくしている、これがまぎれもない現在地。

がんになったからといって、すべてをあきらめる必要はなく、未来を目指せることを多くの方に知っていただきたいのです。

中川先生も実はオトナが一番学べていないと指摘。

『がんでも辞めない、辞めさせない』

強く心に残りました。

後半では私も登壇し、次の一歩のためには、知らないとジャッジもチョイスもできない、とお伝えしました。

そして、せっかくの機会、ということで

北海道のおかれた状況を見える化してみてはいかがでしょうか?というご提案をしました。

全国がん登録を活用して、都道府県版を整えている地域があります。必要となったときに頼りになる場所へ。ご協力されているのはJ-CIP 日本がん登録協議会、ひな型はすでにあるので、手をあげれば都道府県版をつくることが可能です。この管理は患者さんの団体へ委託されて活動の資金源になっていたり、学生さんの授業の一環などの場合もあります。地図などはヒートマップになっていて、非常にわかりやすい、です。

もともと北海道はがん対策の計画などを道庁のホームページにあるのですが、ちょっと見づらい印象がありました。


『これまでも「がん登録」に基づく北海道のがん登録状況を掲載し、その中で地図による2次医療圏罹患率・死亡率を見える化しておりましたが、
閲覧時に記載内容等がわかりづらい掲載となっていたため、ご意見を踏まえ、掲載方法等の見直しを行いました。』
【北海道地図で見るがん対策】
https://www.pref.hokkaido.lg.jp/hf/kth/kak/gan_toroku.html

といただきました。

【がん対策メインページ】の表記も変わりました!

https://www.pref.hokkaido.lg.jp/hf/kth/kak/gantaisakujyouhou.html

ここには、様々な情報が詰まっています。ぜひ一度ご覧ください。

誰一人取り残さないがん対策には、これまでの継続に加えて、新しいアプローチが必要と考えます。

皆が自分の身体を知り、お互い様として、支え、支えられるように備えてほしいと思います。

がんになった瞬間に【ひとりじゃない】【頼る場所がある】とわかることがその後の復活を早め、大きな支えとなります。

がんについて・・・学んでいきましょう。

 

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