寒い時期に活躍するアイテムである、湯たんぽと電気あんか。
じんわりとした心地いい温かさが好きで、就寝時に使っているという人も多いでしょう。
しかし「ストーブと違って、高熱にならないから安全」と思うのは要注意。
湯たんぽや電気あんかも、ケガや命にかかわる危険性があるのです。
湯たんぽや電気あんかでも、事故は起こる?
内閣府大臣官房政府広報室が運営するウェブサイト『政府広報オンライン』は、『冬の製品事故』の事例と防止策を紹介。
湯たんぽと電気あんかについても、実際に以下のような事故が発生したと記しています。
・金属製湯たんぽに水を入れて、ふたを閉めて、直接ガスこんろで加熱して温めていたところ、湯たんぽが破裂
・湯たんぽや電気あんかを足下に置いて眠ったところ、就寝中に接触し、長時間接触したために、低温やけどを負った
・電気あんかを保管する際、あんか本体にコードを巻いて収納していたため、付け根部分が断線し、シーズン使用開始当初に断線部分から発火
政府広報オンライン ーより引用
コンロや電子レンジを使って温める必要がある湯たんぽは、やり方を間違えると破裂する恐れがあります。
コンロで直接加熱する際には、必ず口金(キャップ)を外してください。
電子レンジを使用する場合、製品によって加熱時間とレンジ出力が異なるので、取扱説明書をよく読んでから加熱しましょう。
※写真はイメージ
また、湯たんぽや電気あんかは、低温やけどになる恐れがあり、長時間同じ場所を温めることは危険です。
就寝前に布団を温めるのに使い、眠りにつく前には布団から取り出し、電気あんかは電源を切るようにしましょう。
電源コードや温度コントローラーをまとめて保管する際は、それぞれの付け根を極端に曲げないようにしてください。
低温やけどに注意して!
上記の中で最も気が付きづらい事故が、低温やけど。
44~50℃くらいの比較的低い温度でも、長時間、皮膚の同じ部位に触れていると、低温やけどになる恐れがあります。
44℃では3~4時間以上、46℃では30分~1時間、50℃では2~3分で低温やけどになる可能性があるとのこと。
寒いからといって、一晩中湯たんぽや電気あんかを使用し続けると、低温やけどになる危険性が高いことが分かりますね。
また、湯たんぽや電気あんかだけではなく、使い捨てカイロ、電気こたつ、電気カーペット、暖房便座などの暖房器具でも低温やけどになることがあります。
さらには、携帯電話機、スマートフォン、パソコンなど、暖房器具以外の製品にも注意が必要です。
長時間使って、機器が熱を持ち始めたと感じた際は、すぐに使用をやめるようにしましょう。
※写真はイメージ
身体を冷やさないようにするため、世の中にはさまざまな製品が流通しています。
体調を崩さないように、身体を温めることは重要ですが、事故が発生したら、後遺症や命にかかわる事態もあり得ると、認識しておくことも大切です。
暖房器具や熱を発する機械を使う時は、使用時間や用法を守ることを心がけましょう。
[文・構成/grape編集部]
出典 政府広報オンライン
配信: grape [グレイプ]
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