冬の脱水症を予防するためには、こまめな水分補給と部屋の加湿が重要です。また、脱水症は「かくれ脱水」とも呼ばれ、気づかぬうちに進行することがあります。今回は、冬の脱水症の隠れた危険サインと正しい水分摂取の方法について「管理栄養士」の髙橋さんに解説していただきました。
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監修管理栄養士:
髙橋 沙都(管理栄養士)
宮城学院女子大学食品栄養学科を卒業後、公務員として学校給食施設に勤務。結婚を機に退職し、現在はWebライターとして活動中。
編集部
脱水を予防するためには、どうすればいいですか?
髙橋さん
冬は、こまめな水分補給と部屋の加湿で脱水症を予防しましょう。飲み物は糖分や塩分の少ない水やお茶がおすすめです。フルーツやゼリー、食事からも水分補給ができます。また、冬は空気の乾燥に加えて部屋のエアコン暖房などによって、さらに湿度が低くなっています。加湿器を使用したり、洗濯物を部屋に干したり、空気が乾燥しないよう工夫しましょう。
編集部
1日に必要な水分の量はどのくらいになりますか?
髙橋さん
1日に必要な水分は約2.5リットルです。体の中の水分は、呼吸や汗、尿、便などで毎日約2.5リットルも排出されています。ただ、2.5リットルの水分を飲み物で摂る必要はありません。食事から約1リットル、代謝により体の中で約0.3リットルの水分が補われているので、飲み物から摂らなければいけない水分量は約1.2リットルとなります。
編集部
適切な水分補給のタイミングはありますか?
髙橋さん
一度にたくさんの水分を摂る必要はありません。睡眠中は水分を摂ることができないので、就寝前と起床時にはコップ一杯の水でいいので飲むようにしましょう。また、汗をたくさんかく運動後や入浴後も水分を摂るようにしてくださいね。
編集部
あらためて、どのように冬の脱水と向き合えばいいですか?
髙橋さん
冬の脱水症は「かくれ脱水」とも呼ばれ、体の中の水分が不足していることに、なかなか気づくことができません。「病院に行くほどでもないけど、ちょっとおかしいな」と思ったら、脱水症のサインの可能性があります。いつもよりもちょっと多めに水分を摂ることを意識して、脱水症にならないように気を付けてくださいね。
※この記事はMedical DOCにて【冬こそ「脱水」に注意? 症状と水分摂取のコツを管理栄養士が解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
配信: Medical DOC
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