根管治療で起こる腫れを予防する方法
根管治療後に起こる腫れを予防したい場合は、以下の方法が効果的です。
迅速な初期治療
初期治療を迅速に行うことで、病巣の拡大を最小限に抑えられます。治療にかかる時間も短くなることから、施術後の腫れや痛みも軽減されます。
マイクロスコープ
根管治療は、精度を上げることによって施術後の痛みや腫れ、病変の取り残しを減らすことができます。視野を肉眼の数十倍程度まで拡大できるマイクロスコープなら、根管治療の精度も自ずと高くなることでしょう。従来の勘や経験に頼った根管治療とは異なり、術野を目で見て確認しながら処置を進めていくことができるため、根管壁穿孔やファイルの破折を予防しやすくなるだけでなく、歯根破折や病変の取り残しを見過ごすことも少なくなります。
ラバーダム防湿法
患歯以外をゴム製のシートで覆うラバーダム防湿法を行えば、無菌的な環境で根管治療を行うことが可能となります。治療中に患者さんの唾液が根管内へと侵入するのを防げるため、治りも早くなることでしょう。ファイルやリーマーを誤って落とした際に誤飲するリスクもなくせます。
根管治療後に腫れが続く場合の治療方法
根管治療後に腫れが続く場合で、自然な治癒が見込めないケースでは、基本的に再根管治療を行うことになります。
再根管治療
再根管治療とは、一度、根管治療を行った歯に対してもう一度、根管治療を行うことを指します。根管充填のみ終わっている場合は、充填剤のみ取り出せば良いのですが、土台や被せ物を装着している場合は、それらも併せて撤去する必要があります。 単純な再感染が原因で腫れが続いているケースでは、同じプロセスで根管治療を再度、行います。根管壁に穿孔が見られるケースはその穴を塞ぐ処置、破折ファイルが残っているケースではそれを撤去する処置も行わなければなりません。
抜歯
上段で解説した方法で症状の改善が見込めないケースでは、抜歯を行うことになります。とくに垂直的な歯根破折が認められるケースは第一選択として抜歯を提案されることも珍しくありません。
配信: Medical DOC