「貨幣状湿疹」の原因・症状を医師が解説 発症しやすい人の特徴とは

「貨幣状湿疹」の原因・症状を医師が解説 発症しやすい人の特徴とは

貨幣状湿疹の前兆や初期症状について

貨幣状湿疹の前兆にははっきりしたものはありませんが、以下のような症状が現れることがあります。

かゆみ

貨幣状湿疹の最も初期の症状はかゆみです。このかゆみは徐々に強くなり、多くは掻くことで症状が悪化します。

赤みや発疹

かゆみと共に、皮膚に赤い斑点が現れます。これらの斑点は時間とともに拡大し、円形や楕円形の特徴的な形状を取ります。

皮膚の乾燥やひび割れ

炎症が皮膚で続くことによって皮膚が乾燥してカサカサ、ザラザラするようになります。
それによって乾燥した皮膚が湿疹の発症リスクを高め、悪化の方向に進みます。
長期間続くと、皮膚が赤黒く変化したり、硬くなったり、ひび割れが生じたりすることもあります。

水疱

一部では、赤い発疹の上に小さな水疱ができることがあります。
これらは破れて液体が漏れ出し、次第にかさぶたになります。

これらの症状が現れたら皮膚科を受診しましょう。

貨幣状湿疹の検査・診断

貨幣状湿疹の診断は、主に患者さんの病歴の確認と臨床症状の観察に基づいて行われます。
診断の際に考慮されるポイントには以下のようなものがあります。

患者さんの病歴

アレルギー体質、アトピー性皮膚炎の有無、最近のストレスの変化、使用している化粧品や洗剤、日常生活での環境などが問診で確認されます。

視診

貨幣状湿疹の特徴的な円形または楕円形の発疹の有無を確認します。
湿疹の形状、広がり、色などが診断の手がかりになります。

パッチテスト

アレルギーが疑われる場合にはパッチテストを行い、特定の物質が湿疹を引き起こしているかどうかを調べます。
これは、皮膚にアレルゲンを貼り付けて反応を見る検査です。

生検

必要に応じて、皮膚の一部を取り除いて顕微鏡で調べる生検を行うことがあります。
これにより、ほかの皮膚疾患との鑑別診断が可能になります。

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