マニアと味わう「ご当地カップ麺」の世界
第百四十八回 寿がきや食品「全国麺めぐり 奈良天理醤油ラーメン」とヤマダイ「凄麺 奈良天理スタミナラーメン」
文・写真:オサーン
カップ麺ブロガーのオサーンです。
「ご当地カップ麺」連載の第百四十八回目となる今回は、奈良・天理のご当地麺「天理ラーメン」を再現した定番カップ麺2つを比較レビュー。
寿がきや食品の「全国麺めぐり 奈良天理醤油ラーメン」とヤマダイの「凄麺 奈良天理スタミナラーメン」です。
「全国麺めぐり」と「凄麺」はともに全国のご当地ラーメンを再現するブランド。「天理ラーメン」の他にも「富山ブラック」で両者が競合しています。
《富山ブラックのカップ麺食べ比べ記事はこちら》
奈良・天理のご当地ラーメンをカップ麺で再現!
奈良のご当地ラーメン「天理ラーメン」は、天理市を中心に供されるご当地ラーメンで、「スタミナラーメン」として全国的にもおなじみ。
醤油味ベースのスープにニンニクや辛味を効かせ、具として炒めた白菜やニラ、豚肉などが合わせられているのが特徴です。
元祖のお店は「彩華ラーメン」で、現在も天理ラーメンの人気店。
チェーン店「天理スタミナラーメン」とともに、天理ラーメンの2大巨頭して君臨しています。
奈良県の人々は「彩華派」と「天スタ派」に二分され、普段から寺社仏閣に触れて心穏やかな人ですら、彩華と天スタの論争になると急激に熱が入るとか。
一般的には、「彩華」は味が濃くて辛味やニンニクも強い傾向なのに対し、「天スタ」はベースの豚骨がマイルドで、炒め白菜がシャキシャキしているのが特徴といわれます。
筆者は両方のお店で食べたことがありますが、確かに「彩華」は味が濃く、「天スタ」はマイルドで白菜の食感が目立っていました。
「彩華」と「天スタ」どちらとも、以前にカップ麺化されていました。
前者はサンヨー食品製、後者はエースコック製で、今回の2品とは違うメーカー。
多くのメーカーが天理ラーメンに関わっていることがわかります。
「全国麺めぐり」と「凄麺」の内容物
別添袋は、「全国麺めぐり」が2つで「凄麺」が3つ。
両者ともカップにあらかじめ入っているのは麺のみです。
先入れの「かやく」を麺の上に開けると、両者の違いは一目瞭然でした。
「全国麺めぐり」には細かいタイプのかやくがたくさん入っているのに対し、「凄麺」はフリーズドライブロックの野菜がドカン!
麺の太さも両者で違いがあり、「全国麺めぐり」がやや太め。
麺量は65グラムと60グラムで「全国麺めぐり」の量が多くなっています。
ちなみに両者の定価は、前者が税別274円で後者が255円となっており、安さにおいては「凄麺」に利があります。
配信: Jタウンネット