待ったなしの目の様子
■眼をしょぼしょぼさせて、ほとんど開けない
目をしょぼしょぼさせて、ほとんど開けないような場合は、角膜潰瘍やぶどう膜炎、緑内障などで目に痛みを感じているような状態です。命の危険はないですが、早急に処置をしないと症状が進行して失明する可能性も高いです。
■目の大きさが急に変わり、左右で差がつく
緑内障は眼圧が上がることで視神経や網膜に障害が発生する病気。片目だけ発症した場合は、その目だけ眼圧が高まって大きく見えることが。緑内障を起こしている目だけ瞳孔が広がって見えることもあります。
■目が上下や左右にビクンビクンと動き続ける
眼球が規則的に小刻みに振れる症状を眼振といい、腫瘍など脳の重大な疾患が原因の場合が。命に別状はない前庭疾患という病気で眼振があらわれることもありますが、原因の病気を特定するのは飼い主さんには難しいです。そのため、至急動物病院へ。
目の異常は別の症状も招きやすいので、待ったなしで受診を
目の異常は、命に別状はないかもしれませんが、犬自身が目をひっかくなどして新たな症状を招く可能性が高いです。すぐに処置しないと失明に至る病気も少なくないため、目の異常に気づいたらすぐ受診を。
外見と目の様子の救急症状をご紹介しました。実際にこのような事態が起きたときは、まず動物病院に電話し、症状を伝えて指示を仰いでから向かうようにしましょう。
お話を伺った先生/王子ペットクリニック院長。獣医師。藤本 仁先生
参考/「いぬのきもち」2022年7月号『今すぐ受診すべき救急症状』
イラスト/太田麻衣子
文/いぬのきもち編集室