膵炎になりやすい犬種は?
高脂血症になりやすい犬種はとくに注意が必要。ミニチュア・シュナウザー、シェットランド・シープドッグ、ヨークシャー・テリア、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル、アメリカン・コッカー・スパニエルなど。
膵臓の働きが低下するとどうなる?症状チェックリスト
膵臓の働きが低下すると、次のような症状があらわれます。
・急に嘔吐する
急性膵炎の際によく見られる症状。いつもと変わらない様子だった愛犬が、突然激しく嘔吐したら要注意です。
・元気や食欲がなくなる
膵臓の炎症などで腹痛を感じて元気がなくなったり、食欲がなくなったりします。
・多飲多尿
慢性膵炎でインスリンが分泌されなくなると、糖尿病を発症して多飲多尿の症状があらわれます。
・ふだんからときどき嘔吐する
先述のとおり、慢性膵炎ではときどき嘔吐をする症状が出る程度で、症状があらわれないケースも少なくありません。
膵炎から糖尿病を発症することも
膵炎によって膵臓の萎縮が進むとインスリンの分泌ができなくなり、その結果、Ⅰ型糖尿病を発症してしまうことに。明らかに異常だとわかるほど多飲多尿になります。
愛犬の膵炎を防ぐために
膵炎の原因には、脂っぽいものを大量に食べたことが挙げられます。このほか、自己免疫の異常や高脂血症の体質、ホルモンの病気などとのかかわりも指摘されています。まずは愛犬のゴハンが高脂肪にならないよう心がけ、ケーキや揚げ物など人の食べ物も与えないようにしましょう。
膵臓の病気は早期発見が大切です。チェックリストを参考に、愛犬の様子に気になる点がないか確認してあげてくださいね。
お話を伺った先生/室卓志先生(JASMINEどうぶつ総合医療センター腎泌尿器科および消化器科の担当獣医師)
参考/「いぬのきもち」2022年1月号『知らないうちに重症化する“沈黙の臓器”だから気をつけたい!腎臓・肝臓・膵臓の病気』
文/柏田ゆき
※記事と写真に関連性がない場合もあります。