進行すると失明や合併症のおそれも
白内障が進行すると、水晶体全体に濁りが広がって失明するだけでなく、変性したたんぱく質が水晶体の外へ漏れ出ると、目の中に炎症や痛み(ぶどう膜炎)を起こします。緑内障や網膜剥離など、別の目の病気を引き起こすおそれもあります。
早めの対処で「見える」を守る!
遺伝性の白内障は2〜3才までに発症することが多いので、生後半年、1才、2才のときにアイチェック(目の健康診断)を受けましょう。
また、目に白っぽい濁りがないか、白目に赤みがないかなど、ふだんから愛犬の目を注意深く観察することも大切です。
なお、犬の白内障は外科手術(水晶体内部の濁りを取り除き、人工眼内レンズの挿入)で治せます。白内障が進行して炎症や眼圧の上昇などがあると、術後の合併症のリスクが高くなるため、水晶体の濁りが小さい段階で手術したほうがよいでしょう。
少しでも気になることがあれば、すぐに獣医師に相談してくださいね。
お話を伺った先生/小林一郎先生(「どうぶつ眼科EyeVet」院長 獣医師 獣医眼科学専門医)
参考/「いぬのきもち」2024年10月号『若い犬もかかるから早めに気づいて 「見える」を守る!犬の白内障』
文/柏田ゆき
※記事と写真に関連性がない場合もあります。