酔った勢いでキスされたり、股間を押し当てられ不快だった。無理やり触られたトラウマをずっと心に抱えていた三森みさ(@mimorimisa)さん。
6年後、性被害のネットニュースを見て、突然フラッシュバックが発症。以降、PTSD(心的外傷後ストレス障害)の症状が現れ、体調不良の日が続く。最新の心理療法で生きやすくなった経験を漫画にし、多くの人に広めたいと、クラウドファンディングを募った結果、目標金額を達成している。※本作には、性被害やPTSDの描写が含まれます。閲覧にはご注意ください。
■ゲーム依存、カフェイン依存、アルコール依存、性被害…、トラウマと対峙する漫画を描いた理由とは
「13歳の時からゲーム依存症にかかり、そこからあらゆる依存を転々としてきました」と話す、作者の三森みささん。家族がバラバラになってしまったというトラウマから、そのフラッシュバックや悪夢を抑え込むために起こった様々な依存症は、治療によりその問題自体は激減したという。しかし反対に、依存することでごまかし続けてきた根本的なトラウマの問題が再発し、フラッシュバックに悩まされることになったのだ。フラッシュバックについては作中でも描かれており、そのイメージはかなり壮絶で心に重くのしかかるような印象を受けるものである。そのシーンについて三森さんは「当時のしんどさをそのまま描いたら、ああなったという感じです。その中でもあんなに苦しいフラッシュバックは初めてで、いろいろ積み重なって重篤化してしまったんだろうなと思います」と教えてくれた。
本作のようにトラウマを克服できる治療法を描くに至った理由を聞くと「『長い間、自分が苛まれていたから』が一番の理由です」と答えてくれた三森さん。最後に、同じような被害や依存で苦しむ人に向けて「どうか心の奥底にある『自分の人生を回復させたい』という気持ちと、苦しみの中を生き抜いてる自分への敬意を、忘れないでほしいです」というメッセージを残してくれた。
被害者の辛い想いやPTSDの壮絶さについて、本作を読むことで「経験者にしかわからない苦しさがいくらか理解できた」というコメントも届いている。もしもあなたが同じような悩みを抱えているのなら、少しでもトラウマを抱える人たちのことを知りたいと思うのなら、勇気をもって本作を読んでみてほしい。
取材協力:三森みさ(@mimorimisa)
配信: Walkerplus
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