湖に墜落したコアファイター&セイラをリアルにジオラマ化「水の透明感と深みの表現にこだわりました」

湖に墜落したコアファイター&セイラをリアルにジオラマ化「水の透明感と深みの表現にこだわりました」

コアファイターの濡れ具合の再現にもこだわったジオラマ「Cenote」/モデラー・あにさん / (C)創通・サンライズ

プラモデルを“推し活”するトレンドメディア「Fandomplus」では、編集部が衝撃を受けた“推しプラ”を連載で紹介。本稿では、湖に墜落したコアファイターが印象的なジオラマ作品「Cenote」を製作したモデラー・あにさん(@aniu2)さんにインタビューを実施。製作にいたる経緯や、製作過程でもっとも苦労したポイント、この作品を通じて学んだことなどを振り返ってもらった。

■濡れた機体が乾いていくまでの時間経過も塗装で表現

――本作品を製作するにあたり、どのようなアイデアやインスピレーションがありましたか?

この作品は、ある模型誌のコンテスト(※)に参加するために製作しました。コンテストで優勝するためにもっとも重要な要素は何かと考えたとき、自分なりの答えは“インパクト”でした。そこから、インパクトのあるジオラマといえば水の表現だと思い、澄んだ水の美しい風景を思い浮かべて。その美しい風景とガンプラを融合させるにはどんな物語が必要か…というところからイメージを膨らませて、作品の構成を考えました。
※「第14回全国オラザク選手権」にて大賞を受賞。

作品名「Cenote」/モデラー・あにさん / (C)創通・サンライズ

――製作過程で難しかった部分は何でしたか?

澄んだ水をどう表現するかが最大の課題でした。従来の方法は、水に色をつけて深みを出す…というものでしたが、そうするとどうしても水が濁ってしまいます。逆に色をつけないと浅く見えてしまい、スケール感が出ません。解決策が見つからず途方に暮れていたとき、ネットで素晴らしい水族館のジオラマを見つけて。「これだ!」と思い、その作者の方に連絡を取って、アドバイスをいただいたんです。そうして湖底をしっかりと作り込み、水には色をつけずに湖底に青を塗ることで、水の透明感と深みの両方を表現することに成功しました。

作品名「Cenote」/モデラー・あにさん / (C)創通・サンライズ

――今回の製作で特に楽しかった部分は?

湖に落ち、水に濡れた機体が時間とともに乾いていく状態を塗装で表現できたことです。最初は本当に表現できるか半信半疑でしたが、塗りを進めるうちに、水が溜まる場所と乾く場所のイメージが明確になり、自然に手が動き出す感覚がとても楽しかったです。

――この作品で特に気に入っているポイントはどこですか?

コアファイターのコクピットに立つセイラさんのポーズです。育ちのよさと気の強さを持つセイラさんの雰囲気を、ポージングでうまく表現できたと思います。

作品名「Cenote」/モデラー・あにさん / (C)創通・サンライズ

――この作品を通じて、新しい発見や学びはありましたか?

自然光がジオラマに与える効果を改めて知りました。この作品では水面の波をメディウムで作りましたが、自然光で撮影するとその波の影が湖底に映り込み、写真ではまるで本物の湖のように見えました。波の凹凸が太陽光を乱反射させ、水面がキラキラと光ることで、さらにリアルに見えて。天候に左右されるなど、いろいろ大変だとは思いますが、写真のクオリティをさらに高めたいのであれば、ジオラマ撮影は屋外で行うべきだと感じました。

取材・文=ソムタム田井
(C)創通・サンライズ

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