庶民も押さえておきたい「ドレスコードと配偶者とのバランス」
最後に、宮中行事に参列する際の着物のドレスコードを、林官房長官の装いをベースに調べました。モーニングをお召しなので、配偶者が着物を着る場合は「色留袖」または「五つ紋の訪問着」とありました。「色留袖」なら、家紋の不一致問題を気にせず気軽にレンタルできるので、庶民でも心強いです。
基本的に着物は「好きなように着てOK!」というスタンスにしていくことで、多くの人たちが気軽に楽しめるようになっていくと考えています。とはいえ、それは「よそゆきのワンピース」感覚でのお出かけの場合。
礼装のドレスコードは文化であり伝統であり、何より「参列者に恥をかかせないようにするためのもの」という配慮でもあります。身だしなみ、そしてドレスコードの大切さやありがたみをあらためて実感いたしました。
<文/栗原貴子>
【栗原貴子】
(くりはら・たかこ)コンテンツディレクター、編集・ライター。ライフスタイルマガジン元編集長。仕事がたてこんでくると、掃除や片付け、捨て活で現実逃避をするクセがある。着物好きが高じて「きものコラムニスト」として雑誌連載やイベント登壇、着物カタログの制作などの活動にも従事。目下、似合わなくなった若き日の着物や帯を、どうやって片付けるかを悩んでいる
配信: 女子SPA!
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