石川県珠洲市に本社を構え、茶道用やレジャー用など多様な木炭製品を製造・販売しているノトハハソが、2024年12月24日(火)~2月28日(金)の期間、クラウドファンディングプラットフォーム・CAMPFIREにて、能登半島地震からの事業再建に向けたプロジェクトを実施中。このプロジェクトを通して、地震の揺れに強い炭やき窯の開発に挑戦する。
ノトハハソ工場の現状
ノトハハソ工場のある石川県珠洲市は、2年連続で大きな地震の被害を受け、全6千世帯のうち約4割の住宅が全壊。経験したことの無い大きな地震により、工場のすべての窯が破損し、基礎部分に地割れが発生、建物の半分は大規模半壊の判定を受ける状況となった。
さらに、2024年9月には奥能登豪雨が発生し、河川の氾濫や土砂崩れが多発。工場付近でもがけ崩れが発生し、設備としても珠洲市内の別の場所への工場移転を考えざるを得ない状況となっている。
炭製品を通じて持続可能なライフスタイルを提供
周辺の里山に炭材となるクヌギの木を植え、昔ながらの手仕事で炭を焼いているノトハハソ。日本人が大切にしてきた柞(ははそ:くり返し自然の恵みをもたらしてくれる森)の恵みを活かし、炭製品を通じて持続可能なライフスタイルを提供できるよう、これまでずっと取り組みを継続してきた。
これらの活動は、茶道用木炭を増産できるような植林地の拡大、生物多様性への寄与が評価された自然共生サイトへの認定(環境省)、国際的なデータベース(OECM)への登録、といった実績につながっているとのこと。カーボンマイナスとなる事業としても注目され始めており、これからさらなる期待がふくらみ、被災を乗り越えた未来が求められている状況だ。
そこで、石川県内の機械開発を手掛けるヨシオ工業と連携し、この里山を守りながら未来につなげるための「地震に強い炭やき窯」を開発する方針を定め、取り組む事が決定。予定としては、新窯の開発だけを目的とせず、被災時の教訓を活かしたオフグリッドな集落を目指しており、ノトハハソが、炭やき事業を通して集落の核となって、生活に必要なエネルギーを地産地消できるコミュニティを作っていきたいと考えているという。
配信: STRAIGHT PRESS