●わが子の大好きなことを応援することで、様々な力を身に付けさせることができる!
「集中力、想像力、記憶力、認知力、想像力、追求力、読解力…など、それぞれの力を付けさせるための“さまざまな合理的工夫”はも、ちろんあります。しかし、実はこれらの力はすべてバラバラに身に付けようとしなくても、ある“たったひとつの方法”で身に付けさせることができます。それは、お子さんが大好きなことを親御さんが応援して、もっともっと熱中できる環境を作ってあげることなのです」(親野先生 以下同)
例えば、“昆虫が大好き”という子の場合。
「まず、昆虫採取に連れて行ったり、飼育体験をさせて昆虫に実際に触れさせたり、さらに興味を持ったなら、昆虫博物館に連れていったり昆虫図鑑を用意してあげたりするといいですね。
そうやって親が全力で好きなことを応援してあげると、子どもは自分の世界をどんどん深めていくことができるのです」
そんななかで、さまざまな力が身に付くという。
「まず、大好きなことに子どもは夢中になります。時間を忘れて没頭しているときに“集中力”が自然に鍛えられます。集中するコツもつかみます。親が“集中しなさい!”なんて言わなくても、好きなことは自分から集中しますから、どんどん応援してやればいいのです。さらに、昆虫の名前や身体の部位について、エサのこと生息する環境のこと…など、好きなことは一生懸命覚えようとするので、記憶力が鍛えられます」
まだまだ他にも身に付く力があります。
「いろいろな虫を調べ、知り、違いを比べたりすることで“認知力”が鍛えられ、どうしたらこの虫が長生きできるか? などと考えたり、図鑑を読んでいろいろ調べたりすることで、思考力、追求力、読解力までも鍛えられます。さらに、大好きな虫の絵を描いたり、調べたことを文章に書いたり、まとめたりすることで創造力までもが鍛えられてしまうのです」
●大好きなことを深めることは、やがて“自信”につながり、他のこともやれる原動力となる!
そして、好きなことをとことん深めることは、こんな強みを手に入れることもできるという。
「“〇〇のことなら誰にも負けない!”と思えるものがあることで、“自信”がつくんです。そうすることで、それ以外のいろいろなことに対しても、できそうな気が沸々と湧いてきて、がんばる原動力となります。好きなことを応援することには、これほどたくさんの嬉しい効果があるのです」
お魚博士のさかなクンや、将棋界の新星・藤井聡太くんの親御さんも、子ども自身が好きなことを全面的に応援した子育てで注目されましたね。ぜひ、お子さんの大好きなことを応援して、いろいろな力を育んであげてください!
(構成・文/横田裕美子)
『「自分でグングン伸びる子」が育つ親の習慣』