石田多朗「伝統音楽に関わる全ての人々が評価された結果」…ドラマ「SHOGUN 将軍」のサントラがグラミー賞にノミネート

石田多朗「伝統音楽に関わる全ての人々が評価された結果」…ドラマ「SHOGUN 将軍」のサントラがグラミー賞にノミネート


石田多朗、グラミー賞ノミネートにコメント / ※提供写真
ドラマ「SHOGUN 将軍」のサウンドトラックがグラミー賞「最優秀映像作品スコア・サウンドトラック」部門にノミネートされた。作曲家・石田多朗が雅楽や日本の伝統音楽を担当している。

■石田多朗が手掛けたドラマ「SHOGUN 将軍」のサウンドトラック…日本の伝統音楽からのアプローチ

総合音楽アレンジャー・石田が手掛けた伝統音楽のアプローチとして、「SHOGUN 将軍」の音楽には、龍笛(りゅうてき)、篳篥(ひちりき)、尺八、声明(しょうみょう)といった雅楽や邦楽器が採用されている。

石田はアカデミー賞受賞作曲家・アッティカス・ロスらが手掛けたスケッチを基に、伝統音楽のアレンジを担当。さらに、邦楽器演奏者のキャスティングやレコーディングを指揮し、映像と音楽が調和したサウンドを創り上げ、プロデューサーでもある真田広之が言う“本物の日本”を音楽の面で実現をさせた。

今回ノミネートされたグラミー賞は、アカデミー賞(映画)、エミー賞(テレビ)、トニー賞(舞台)と並ぶ世界最高峰の音楽賞で、音楽業界の優れたクリエイターを称える権威ある祭典。

「SHOGUN 将軍」(ディズニープラスで配信中)は、エミー賞で史上最多受賞を記録し、さらにゴールデングローブ賞でも4冠を達成した。作品全体が高い評価を受けている中、その劇中音楽もグラミー賞ノミネートを通じて音楽単体としての価値が認められた。授賞式は、2月2日(日)(日本時間2月3日)にロサンゼルスのクリプト・ドットコム・アリーナで開催される。

■石田多朗、グラミー賞ノミネートに関するコメント

「私は『SHOGUN 将軍』のサウンドトラック制作に1年半の長期にわたり取り組んでいました。その結果、今回のノミネートは、私自身にとって非常に大きな意味を持つものです。しかし、この成果は私一人の力では到底成し遂げられるものではありません。

すべては、日本の伝統音楽を守り続けてこられた方々、日々の稽古に励む演奏者たち、それを支え見守ってくださった皆さんのおかげです。今回のノミネートは、作曲チームや私だけだけでなく、日本の伝統音楽に関わる全ての人々が評価された結果です。

今回のノミネートによって、日本の伝統音楽や伝統文化に携わる方々が『自分たちのやっていることは世界に通じるんだ』と自信を持ち、さらに前進していただければ、これ以上の喜びはありません。この機会を通じて、伝統音楽の魅力を多くの方々に知っていただき、これからも楽しく、そして真剣に歩み続けていただければ幸いです」。

■雅楽を世界へ、新たな音楽の未来を切り拓く…石田多朗の挑戦

石田はこれまで、伝統音楽と現代音楽を融合させる作品を数多く手掛けてきた。「SHOGUN 将軍」の成功をきっかけに、さらに進化した雅楽プロジェクトを進行中。映画やゲーム、アニメーションといった新しい分野での可能性も模索している。

石田は、「日本の音楽をただ守るだけでなく、現代に合った形で再構築し、新しい形で世界中に届けたい」と語る。

■石田多朗 プロフィール

音楽家。ボストン生まれ。幼少期をサンフランシスコで過ごす。22歳から音楽を学び始め、翌年東京藝術大学音楽学部に合格。東京藝術大学大学院を卒業後、2014年雅楽作曲に挑戦し、オリジナル楽曲「骨歌」が坂本龍一氏に評価される。

2022年、アカデミー音楽賞受賞作曲家でありナイン・インチ・ネイルズのメンバーでもあるアッティカス・ロス、そしてレオポルド・ロス、ニック・チューバの三名から共同制作のオファーを受け、受諾。これが「SHOGUN 将軍」のサウンドトラックとなる。

SHOGUN以降も雅楽と現代音楽、西洋音楽を融合させた作品で国内外から高い評価を受け、文化イベントの音楽監督やプロデュースにも携わっている。

2024年11月最新作「陵王乱序/太食調音取」をリリース。

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