(3)一定時間、椅子に座っている習慣をつける
小学校に入学すると「1コマ45分」の授業が始まり、給食が始まると「45分×5コマ」の授業が午後2時ごろまで続きます。通わせている幼稚園、保育園が自由保育で、朝から晩まで好きなことをして遊ばせている場合、45分間、じっと先生の話を集中して聞くことは、子どもにとってハードルが高いものです。
小学校では国語や算数などの授業を通して、毎日新しい知識を学びます。授業で分かった気になっていても、それはそのときだけのこと。家に帰ってからの“再生的学習”が大切であり、そのために宿題も出ます。
家庭学習にかける時間は「10分×学年」といわれています。小学校1年生なら10分、2年生なら20分、3年生なら30分……といった感じです。
幼児期に1分も机に向かう習慣がない子どもに、いきなり「今日から小学生なんだから、10分間机に向かってお勉強しましょう」と言っても、それは無理なこと。それなら年長さんの時期に、1年生の半分の時間である「5分間」机に向かう習慣を、入学前につけておくのはどうでしょうか。幼児ですから、5分間座って「絵本を読む」「折り紙で遊ぶ」でいいのです。
不安でいっぱいの親の気持ちとは裏腹に、子どもは期待と夢でウキウキしています。私は現在保育園でも仕事をしているのですが、毎年3月になったら年長さんにこんな質問をしています。「小学校に早く行きたい人?」。「は~い」とかわいい声で全員、挙手をします。
「皆、小学校に何をしにいくの?」と聞くと、「遊びに行く」という答えは返ってきません。「お勉強をしに行く!」と元気に答えます。子どもたちの答えが正解で、学校は自分の未来を切り開くために、学力を身に付ける場です。
未来に希望を持っている子どもたちにとって、「道具を自分で準備する」「時計を読む」「椅子に一定時間座っている」練習は、楽しいことかもしれませんね。入学前にぜひやってみてくださいね。
配信: オトナンサー
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