漫画「ないものねだり人生」のカット(うみの韻花さん提供)
20代からの考え方の変化について描いた創作漫画「ないものねだり人生」が、Instagramで300以上のいいねを集めて話題となっています。
20代の頃は、ないものねだりばかりしていた女性。「学歴」や「色白できれいな二重」、「彼氏のスペック」など、他人の輝きをまぶしく感じては「うらやましい…」と思っていました。しかし、年齢を重ねるにつれて、その考え方は変化して…。読者からは、「これ、とても分かります」「自分の持っているカードで幸せを感じられるといいですよね」「優しいタッチのイラストがかわいい!」などの声が上がっています。
他人がうらやましかった20代
この漫画を描いたのは、漫画家の「うみの韻花」さんです。InstagramやX、TikTok、ブログ「うみの韻花の山あり谷あり人生マンガ」などで漫画を発表しています。うみの韻花さんに、作品についてのお話を聞きました。
Q.今回、漫画「ないものねだり人生」を描いたきっかけを教えてください。
うみの韻花さん「『ないものねだり』で悩む人たちへ、前向きなメッセージを送りたかったからです」
Q.この作品は創作漫画ということですが、うみの韻花さん自身は、作中の女性のような考え方をどう思いますか。
うみの韻花さん「私も20代の若い頃は、『周りの人たちは、自分にないものをみんな持っている…』と、他人と比較しては劣等感を抱くことがありました。さまざまなシーンで他人がうらやましかったですね。この子の気持ちは、とてもよく分かります」
Q.その当時、特に「欲しい」「うらやましい」と思ったことは何ですか。
うみの韻花さん「ハイスペックな彼氏を見つけ、20代のうちに結婚したい願望がありました。例えば、『高収入・高身長・高学歴で器量よし』といった彼氏です(笑)。
しかし、20代を過ぎた現在、『本当に大切なのは、その人の中身・本質そのものだ』と考えるようになってからは、全く興味がなくなりましたね。他人からの評価や世間体よりも、『一緒にいるときに、自分が心から楽しく過ごせる相手かどうか』が重要だと思うようになりました」
Q.幸せの基準は変化するものなんですね。うみの韻花さんにとって、最近「幸せだな」と感じるのはどのようなときですか。
うみの韻花さん「『おいしいご飯を食べているとき』『ぬくぬくした布団の中で2度寝をするとき』『朝目覚めて、カーテン越しに朝日が差し込み、小鳥のさえずりが聞こえたとき』『誰かと趣味を共有できたとき』など、そんなささやかで平和な日常にこそ、今の私は幸せを感じます」
Q.作品について、読者からは「イラストがかわいい、癒やされる」といったコメントがありました。普段、イラストを描くときは、どのような点にこだわっていますか。
うみの韻花さん「私の漫画は女の子のキャラクターが多いのですが、基本的に顔の輪郭や目などは丸っこいフォルムを意識して描いています。特に目の大きさや額、鼻、口などを含めた顔全体のバランスが、自分の中で一番かわいいと思う比率を守っています。後はピンクが好きなので、毎回漫画に入れるようにしていますね」
Q.漫画「ないものねだり人生」について、どのような意見が寄せられていますか。
うみの韻花さん「『とても好きなお話です』『今の自分の気持ちがとても軽くなりました』『完璧に幸せな人なんてなかなかいないですよね』『持っているカードで幸せを感じられるといいですよね』など、たくさんのすてきなコメントを頂きました」
配信: オトナンサー