「全部、娘に任せたい」暴走する父から母を守るため、専門窓口へ相談に行くも #母の認知症介護日記 158

「全部、娘に任せたい」暴走する父から母を守るため、専門窓口へ相談に行くも #母の認知症介護日記 158

アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。

父が勝手に再発行の手続きをした、母・あーちゃんのマイナンバーカードを受け取りに区役所へ行った際、姉と父が言い合いになってしまいました。目の前で見ていたあーちゃんは、よく内容がわかっていないなりにも、「娘たちにお世話をしてもらいたい」「病院も一緒に来てくれると安心する」と意思表示をしてくれていたのですが、父はそれをガン無視……。それどころか、あーちゃんの財布に入っていたレシートとお金の減り方から、父があーちゃんの財布をこっそり拝借して使っている可能性が浮上。父の生活に口を出すつもりはありませんが、あーちゃんのお金をわが物顔で使うのは許せません。どこまでもあーちゃんのお金に執着する父に、ワフウフさん姉妹はうんざりしています。

何度も言っているのに…

あーちゃんに年金を1円も渡すことなく、すべて自分で使っている父。普通に生活するには十分な額をもらっているはずなのに、どうしてそこまであーちゃんのお金に執着するのか、ワフウフさん姉妹は不思議に思っていました。しかし、若くてグラマラスな女子が友だち欄にたくさん並ぶ父のSNSアカウントを見て、まだまだ父が異性に興味津々だとわかり、女遊びをしているのを察したのでした。数日後、姉・なーにゃんのもとにあーちゃんからメールが届きますが、最新の預金残高を報告するようにという内容に、違和感を覚えます。あーちゃんはすでに自分が預金を持っていることすら忘れているため、どうやらこのメールは、父があーちゃんになりすまして送ってきたもののようです。こんなことまでするなんて、さすがにやり過ぎでは……? と、ワフウフさん姉妹はあきれてしまいました。

父の暴走を目の当たりにして、このままではいけないと、あーちゃんを連れて地域包括支援センターへ相談をしに行きました。今回話を聞いてくれたのは、見るからに人が良さそうなYさん。すべての話に証拠はないので、ちょっと大げさに伝えたのですが……。

姉も、援護射撃をしてくれます。

前回は姉妹で相談に来ましたが、今回はあーちゃんも一緒。ちゃんと自分の口で気持ちを言ってもらいます。

しかし、Yさんの反応は予想よりもかなり渋いものでした……。

そもそも、話の内容自体がYさんの想像の域を超えていたようで……。

話が通じるまでにかなりの時間がかかりました……。

父の行動の裏が予測できてしまう私たち、心がだいぶ汚くなってしまったということ……??

父があーちゃんの財布からお金を抜いている疑惑が浮上し、その後なりすましメールが届いたことで、私たちもじっとしていられないと思い、再び地域包括支援センターへ相談しに行くことにしました。1カ月ほど前に初めて足を運んだときには姉と2人でしたが、今回はあーちゃんも連れて行きました。

あーちゃんの財布からお金を抜いていることも、なりすましメールを送ってきていることも、父がやったという証拠はありません。でも、このままあーちゃんがいいように利用されるのを黙って見ているわけにもいかないので、地域包括支援センターの方には少し大げさに話をしました。

しかし、返ってきたのは「なかなか対応は難しい」という言葉で、私たちはガッカリ……。そもそも、話を聞いてくれたYさんは、父の悪意に満ちた行動がイマイチ理解できないようで、こちらが必死に訴えても拍子抜けするような返事が返ってくるだけ……。父の行動は、普通に生きてきたキレイな心の持ち主には想像を絶するということなのかもしれません。ということは、行動の裏まで予測できてしまう私の心は、すっかり汚れてしまっているということ……!?

--------------

父の行動がエスカレートしていく中で、このまま黙っているわけにはいかないですよね。地域包括支援センターでは、期待の反応は得られませんでしたが、あーちゃん自身がしっかり意思表示できるうちに話をしに行った意味は大きいのではないでしょうか。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

著者/ワフウフ
昭和を引きずる夫、成人した息子娘を持つ50代主婦。実母のアルツハイマー型認知症発覚をきっかけに備忘録としてAmebaでブログを始める。2019年一般の部にてAmebaブログオブザイヤー受賞。
2023年4月、書籍「アルツフルデイズ 笑いと涙の認知症介護」発売。

関連記事:

配信元

介護カレンダー
介護カレンダー
「介護」は、必要になる年齢も、その期間も、人によってさまざま、先が見えません。そしてそれは突然やって来ます。特別養護老人ホーム、介護付き有料老人ホーム、サービス付き齢者住宅など、名前を聞いたことはあるけれど、いざ入居の検討を始めるとなると、わからないことばかりで、なかなか先に進めません。介護カレンダーは、そんな「介護に対する不安」をおもちのかたに向けた情報サイトです。
「介護」は、必要になる年齢も、その期間も、人によってさまざま、先が見えません。そしてそれは突然やって来ます。特別養護老人ホーム、介護付き有料老人ホーム、サービス付き齢者住宅など、名前を聞いたことはあるけれど、いざ入居の検討を始めるとなると、わからないことばかりで、なかなか先に進めません。介護カレンダーは、そんな「介護に対する不安」をおもちのかたに向けた情報サイトです。