騙されないで! 新手の電話詐欺の手口
『百貨店の店員』や『銀行協会職員』、『警察官』になりすまして、電話をかけてきたり、訪問してきたりする新手の詐欺の手口の例は以下の通り。
【例1】
(1)百貨店の社員を名乗る人物から、「●●百貨店で、あなたのクレジットカードを使い、商品を購入しようとした人がいる。様子がおかしかったため、あなたに電話をした」などの内容の電話がかかってくる
(2)「あなたのキャッシュカードが不正に利用されるかもしれないので、のちほど、銀行協会職員が取りに行く」などと言い電話が切られる
(3)銀行協会職員と名乗る人物が、自宅に訪問。銀行の取引銀行や口座番号、暗証番号などとともにキャッシュカードをだまし取り、預金を引き出す
【例2】
(1)銀行協会職員や銀行員、警察官などを名乗る人物から、「あなたの預金口座が危険にさらされている」「あなたの預金通帳を発見した」などと電話がかかってくる
(2)言葉巧みに取引銀行や口座番号、暗証番号を聞き出される
(3)銀行協会職員を名乗る人物が訪問してきて「そのキャッシュカードは現在使えないので一時預かります」などと言い、キャッシュカードをだまし取り、預金を引き出す
電話で暗証番号を聞かれたり、他人にキャッシュカードを渡したりすることは、冷静に考えればあり得ない話。電話の途中で相手を疑うと、全国銀行協会の電話番号を教えられ、確かめてくださいと言われることもあるのだそう。しかし、教えられた電話番号は、本当の全国銀行協会の番号ではなく、詐欺グループの番号。「全国銀行協会ですが、その電話の内容は本当です」と言われて、まんまと騙されてしまいます。
電話詐欺を防ぐためには…
怪しい電話がかかってきたら、以下の手順で詐欺かどうか確認できます。
(1)「相手の名前」「職場」「部署」「電話番号」などを聞いて、いったん電話を切る
(2)インターネットや電話番号案内などで、相手の職場の連絡先を確認
(3)(2)に電話をかけ、(1)の情報を伝えて、その人物が実際に存在するかを問い合わせる
電話による詐欺被害にあわないためには、電話がかかってきたら、相手の情報を聞き、こちらから切ること。そして、『正しい電話番号』を調べて確認を行うことが大事。
また、銀行協会職員であっても、電話や訪問により、取引銀行や暗証番号を聞いたり、キャッシュカードやクレジットカードを預かりに来たりすることは『一切ない』とのこと。銀行協会職員や警察官だと言われても、取引銀行や暗証番号などの重要な情報は決して教えないように。
言葉巧みに騙してくるニセ詐欺電話。突然電話がかかってきたら、冷静な判断ができないかもしれません。怪しい電話がかかってきたら、自分ひとりで判断せずに、まずは家族や警察に相談を。もし余裕があるなら、上述のように電話の応対をして、詐欺の被害を防ぎましょう。
(文・山本健太郎/考務店)