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雪が多く降る地域では、屋根に積もった雪を取り除く「雪下ろし」を行う場合があります。
雪下ろしは建物の損壊や落雪による事故を防ぐ役割がある一方、作業は危険を伴うため、事故やトラブルに注意しなければなりません。
この記事では、雪下ろしの注意点や心得、やり方を解説します。
雪下ろしとは
雪下ろしとは、屋根に積もった雪を落として除去する作業のことです。
雪が屋根に多く積もると、その重さによって建物が倒壊したり、屋根の端からせり出した雪の塊(雪庇) が落下して、下にいる人が巻き込まれたりするリスクがあります。
このため、屋根の積雪が増えた場合には雪下ろしが必要になる場合があります。
雪下ろしが必要なケース
雪下ろしが必要になるのは、基本的に積雪によって建物の倒壊リスクがある場合です。
積雪にある程度耐えられるつくりの建物であれば雪下ろしは必要ありません。雪下ろしは、毎年死亡事故が発生 している危険な作業であり、状況によっては雪下ろしをするほうが、事故やトラブルのリスクが高まるためです。
雪が多い地域では雪下ろしが不要な無落雪屋根や耐雪型の住宅が普及 しており、このような住宅では、事故を防ぐためにも不要な雪下ろしは避けたほうがよいでしょう。
ただし、一般的な木造住宅の場合や、記録的な大雪で積雪が急増した場合などは、雪下ろしが必要になることもあります。
雪下ろしの必要性を判断する際には、防災科学技術研究所が提供している「雪おろシグナル」が便利です。雪おろシグナルでは、地域に降り積もった雪の重さに基づき、危険度が色分けされています。
例えば、地図上で紫 色や赤色、オレンジ色になっている地域は、家屋の倒壊リスクがあるため、建物の状態や状況によっては雪下ろしを行ったほうがよいと判断できます。
画像引用:防災科研「雪おろシグナル」
配信: 防災ニッポン