部屋別!自宅の地震対策・寝室&子ども部屋編

画像:PIXTA

大地震は、いつどこで発生するか予想ができません。阪神・淡路大震災や能登半島地震などでは、倒れた家屋や家具の下敷きになって、亡くなったり、けがを負ったりした方が多くいました。

地震に備えるうえで、自宅での被災を考えた対策も必要です。特に寝室や子ども部屋は、自宅の中でも危険度が高い場所になります。

そこで今回は、寝室と子ども部屋に重点を置いた地震対策を紹介します。

寝室と子ども部屋は地震による災害リスクが高い

地震発生時に、寝室や子ども部屋で多い被害は「建物や家具の倒壊による圧死」です。

1995年に発生した阪神・淡路大震災では死因の約8割が窒息・圧死となっています。

能登半島地震でも死因の約6割が圧死・窒息であり(警察庁調べ、2024年1月末時点)、多くの人が倒壊した建物や家具の下敷きになりました。


家具の倒壊については、事前の防災対策で防げる部分も多くあります。

寝室においては、寝ている間に地震が発生すると、とっさに逃げることができません。

家具の下敷きになるリスクが高まるため、家具が倒れないような対策が重要です。

子ども部屋も、子どもの寝室を兼ねている家庭が多いことから、地震時に被害が発生しやすい場所だといえます。

寝室の安全なレイアウト

就寝中に地震が発生した場合に、被害を受けるリスクを下げる工夫が必要です。詳しく解説していきます。

ガラス割れ対策をする

大地震が発生すると、窓から離れる間もなく窓ガラスが割れてしまう可能性があります。窓ガラスが刺さってケガをするだけでなく、避難の妨げにもなるため、ベッドはガラスから少しでも離しましょう。

ガラス割れによる被害リスクを下げるために、カーテンを閉めて寝ることや、ガラスに飛散防止フィルムを貼るのも有効です。

大型家具の転倒リスクを下げる工夫をする

地震が発生すると、背の高いタンスや本棚などの大型家具が転倒する可能性があります。就寝中に大型家具が転倒してきた場合に避けることはほぼ不可能です。

前提として、背の高い大型家具はできるだけ寝室に置かないようにします。寝室に置くタンスは、なるべく背の低いものにしたり、ベッド下の収納を利用したりするようにしましょう。

本棚は重心が下に来るように、下段の奥行が上段に比べて大きい本棚もおすすめです。

また、しばらく読まない本は収納ボックスなどに入れて平置きし本棚のサイズを小さくすることで転倒リスクを下げられます。

家具はすべて固定する

寝室に家具を置く必要がある場合は、次にご紹介するような方法で固定して、家具の転倒や移動によるケガのリスクを減らしましょう。

寝室の家具の固定には、以下のような方法があります。

※商品情報や価格は2025年1月のものです

・L字型金具

建物と家具を直接固定するので、転倒やズレを防止する効果が高いです。

 

商品例

[L型金具(壁面固定金具兼用軽量型)]TRUSCO(税込み296円)

https://www.monotaro.com/p/0841/2634/

 

[家具転倒防止具(L字型金具)[01010600199] ](税込み1,760円)

https://www.kurashi-kan.jp/product/585

 

・転倒防止ベルト

家具と壁をベルトで固定する器具で、強度が高く取りつけも簡単です。

 

商品例

[家具固定金具 ベルト式]MYST(税込み1,208円)

https://www.monotaro.com/p/8585/8071/

 

[家具転倒防止ベルト 「ひっぱるぞー君」]Nomura Tec(ノムラテック)(税込み1,252円 送料別)

https://biccamera.rakuten.co.jp/item/4909314211576?scid=af_pc_etc&sc2id=af_109_1_10000237

 

・つっぱり棒

賃貸住宅で壁に穴をあけたくない場合や、簡単に家具を固定したい場合におすすめです。

商品例

家具突っ張り棒(30cm-45cm)(税込み1,290円)


 

https://www.nitori-net.jp/ec/product/8750214s/

・耐震マット

家具の下に敷いて家具の転倒やズレを抑える方法です。L字型金具やつっぱり棒と併用すると効果が高まります。

商品例

[ノンブレン・タックゲル]枚方技研(税込み1,620円)

https://item.rakuten.co.jp/hirakata-g/60100000/?iasid=07rpp_10095___ej-kilcfbok-2rcq-0a5eebce-f1d2-4feb-9e8f-330fb4eef510

[ふんばる君]ニトムズ(税込み769円~)

https://www.monotaro.com/g/00193638/

家具が倒れても大丈夫な配置にする

家具の固定対策を行っていても、実際に大地震が発生すると、固定不十分によって家具が転倒する可能性があります。

そのため、可能であれば寝室のレイアウトを調整し、寝ている上に家具が倒れてこない、また避難経路を塞がないようにしましょう。

例えば、「ドアや廊下の近くに家具を置かない」「ベッドの近くに家具を置かない」などです。特に内向きのドアの場合は、家具が倒れてしまうとドアが開かなくなってしまうため十分に注意する必要があります。

ベッドや布団の近くに物を置かない

置き時計や小型スピーカー、ラジオなどの小物も、ベッドや布団など寝る場所の近くには置かないようにしましょう。

地震によってそれらが落ちたり、猛スピードで飛んできたりすることもあります。けがにつながりかねませんし、けがを免れても、散乱して避難の邪魔になる可能性があるからです。

関連記事: