オープンラック型が多い本棚。なんの対策もしないままでは、地震が起きた際に本が上から降ってくるかもしれません。その場にいればけがをしますし、床に落ちた本が折り重なれば、避難の妨げにもなるかもしれません。
この記事では、本棚の地震対策におすすめのアイテムと、筆者の自宅の本棚に地震対策を施した様子をあわせて紹介します。
本棚の地震対策におすすめのアイテム
本棚の地震対策の基本は、「本棚の転倒防止」と「本の落下防止」です。
まずは本棚自体が倒れないように固定すること、そして本が本棚から落下しないように対策すること、この2つをどちらも欠かさずに行うことで、地震に強い本棚を作ることができます。
本棚の転倒防止
家具の転倒防止板やジェルマット、突っ張りタイプの家具固定具、両面テープやビスで壁と家具を固定する器具などを使って本棚が倒れないように対策しましょう。
家具の転倒防止対策は防災ニッポンのこちらの記事でも詳しく紹介しています。
もし本棚を新たに買うなら、できれば背の低いものがおすすめ。扉付きだとさらに安心です。
また、寝室に本棚が置いてある場合は本棚の移動も検討してみてください。
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本の落下防止
本棚が固定できたら、次は本が本棚から落ちてこないように対策します。本棚のタイプによっても使えるアイテムが変わってくるので、自分に合ったアイテムを見つけてください。
ここでは3タイプを紹介します(価格はそれぞれ2022年12月19日現在のものです)。
・「3M 落下抑制テープ すべり止めテープ 書棚用」862円(税込み)
本棚の棚板の端に貼るだけで本が飛び出てくるのを防止してくれる透明のテープです。この商品なら棚のタイプを問わずに使えそうです。
ダボ穴がついて棚板が動かせるタイプの本棚を使っているなら、こちらのアイテムがおすすめ。両端に突起がついているので、突っ張り棒自体が落ちる心配がなく、本が落下するのをしっかり防いでくれます。
・「金象印 棚用落下を防ぐベルト AFR-120」1980円(税込み)
棚の内側側面に両面テープやビス打ちで取り付けるベルトです。ベルトについているバックルを開ければ、ベルトを本棚に取り付けたまま本を取り出すのも簡単です。
本棚の地震対策にトライ!
ここからは、私の自宅の本棚に地震対策を施した様子をリポートします。
わが家ではこれまで高さ180cmの背の高い本棚を使用していて、地震が起きることを考えるとかなり不安でした。本棚の位置を変えることになったので、この機会に背の低いものに買い替えることにしました。
旧本棚はこちら。一応突っ張り固定具を使用していましたが、天井の特殊な形状から一本しか設置できず、地震が起きると怖い状況。しかも夫のデスクの背面にあり、本の落下対策はまったくしていませんでした。一刻も早く撤去です!
買い替えたのは高さ90cm程度の背の低い本棚。下段に向かって奥行きが大きくなっていくので、倒れにくそうだと思ったのも購入の決め手になりました。
まずはこの本棚を壁に固定します。使用するのは、両面テープで家具と壁を固定するこちらのグッズ。
「不二ラテックス 家具転倒防止用品 不動王 T型固定式 FFT-009」インターネットで2333円(税込み、価格は2022年12月19日現在)で購入しました。スポンジ状のフカフカした部材がついていて、揺れを抑えてくれるのだそう。
壁に穴を開けず、壁紙に傷がつきづらいのがうれしいです。剥離(はくり)紙を剥がして壁と本棚に貼り付けるだけで、取り付けはとっても簡単です。
本の落下防止には、先ほど紹介した3Mの落下抑制テープを購入しました。棚板の端に貼っていくだけ。透明であまり目立ちません。少し厚みがあり滑り止め効果がありそう。本を取り出す際にもまったく邪魔になりません。
これで本当に本が落ちないのか半信半疑だったので、実験してみました。本を並べた板にこちらのテープを貼り、少しずつ傾けてみます。
テープ無しでやった結果はこちら。少し傾けただけで滑り落ちてきました。
テープ有りの場合はここまで傾けても落ちてきません。少し高さのあるテープの端に本が引っ掛かっています。
ベルトや突っ張り棒タイプの落下防止グッズよりは頼りないですが、見た目を邪魔せず使えるのがうれしいポイントです。
というわけで、落下防止テープをすべての棚板に貼り付けて作業完了です!
本棚の転倒・落下対策で、地震によるけがを最小限に
地震によるけがのおおむね3~5割は、揺れで転倒や落下するなどした家具類が原因なんだそう。本という重さのあるものがたくさん入った本棚は特に気を付けて地震対策をしたいですね。
<執筆者プロフィル>
シマサキアヤ
フリーランスライター
配信: 防災ニッポン