私は若いころから植物を育てるのが好きで、庭の手入れや鉢植えの管理には長年の経験があります。花が咲く季節には、近所の方から「さすがだね」と声をかけてもらい、私自身もうれしく、誇らしい気持ちで庭を整えていました。
手入れに夢中になるあまり…
そんな私ですが、数年前に少し痛い経験をしたことがあります。ある春、長年の知識と技術を頼りに、いつもよりこだわった手入れをしていたのです。草花の間引き(苗や若芽を適度に抜いて、残った植物の成長を促す技術)や肥料をまくタイミングに関しても「完璧だ」と思っていました。夢中になるあまり、つい自分のペースで作業を進めてしまっていたのです。
しかし、若いころと同じように体力が続かなくなっていることを、すっかり意識から外していました。日差しの強い午後、立ち作業をしている最中に急にめまいを感じてふらつき、思うように体が動かず、そのまま倒れてしまったのです。
年齢を感じてショックを受ける
幸い、近所の方がすぐに助けてくれましたが、その日は大きなショックを受けました。以前と同じつもりで無理をしていた自分に気付き、年齢による変化に改めて向き合わされました。
この体験を通じて、ただ技術や知識があるだけでは物事がうまくいくわけではないと実感しました。年齢を重ねると、思いもしなかった面で変化が起こりますが、だからこそ自分のペースを大切にしながら楽しむことが大事なのだと気付かされたのです。
配信: 介護カレンダー