雪かきの雪、道路に捨てるのは違法? 豪雪地帯の弁護士に聞く

雪かきの雪、道路に捨てるのは違法? 豪雪地帯の弁護士に聞く

2月に入り、強烈な寒気が流れ込んだ影響で北海道や日本海側の各地で大雪が降っている。4日には北海道帯広市で12時間降雪量が国内観測史上最大の120センチに達した。

大雪が降ると欠かせないのが「雪かき」。大量に積もった雪をどかすだけでも一苦労だが、さらに頭を悩ますのが「雪をどこに捨てるか」という問題だ。

各自治体は海岸や河川敷などに臨時の雪捨て場を開設するなど対策を行っているものの、道路に捨ててしまっているという人もいるのでは? 道路に雪を捨てる行為の問題点について、豪雪地帯の新潟県に事務所を構える齋藤裕弁護士に聞いた。

●道路交通法違反になりうる

道路交通法76条4項3号は、「道路上の人若しくは車両等を損傷するおそれのある物件を投げ、又は発射すること」を禁止しています。

また、道路交通法76条4項7号を受けた新潟県道路交通法施行細則13条は「みだりに道路に泥土、泥水、ごみ、雪等をまき、又は捨てること」を禁止しています。同様の規定は他の警察の細則にもみられます。

ですから、自動車や人が道路を行き来するのに支障が出るようなやり方で道路に雪を捨てることは道路交通法等に違反することになり、道路交通法120条1項9号で5万円以下の罰金に処せられる可能性があることになります。また、道路に雪を捨て、交通事故等が発生した場合、損害賠償義務を負う可能性もあります。

さらに豪雪地帯では、条例にも注意する必要があります。例えば、新潟県十日町市の条例では、市や県などによって除雪が行われる道路にみだりに雪を捨てることを禁止しています。

●他人の土地に雪を捨てるのは厳禁、自治会にも相談を

他人の敷地に雪を捨てる行為も他人の土地所有権の侵害となり、違法です。捨てたことで損害が発生した場合、損害賠償請求権が発生することもありえます。

家庭用の小型除雪機は飛んだ雪が他人の土地に入り込むだけでなく、人に当たってしまう可能性もあるので、使う際は雪が飛ぶ方向に注意しましょう。

雪かきした雪は基本、自治体が指定した雪捨て場に持っていくしかありませんが、自治会が管理している公園などが事実上の雪捨て場になることもあるので、自治会とよく相談して対応してください。

【取材協力弁護士】
齋藤 裕(さいとう・ゆたか)弁護士
刑事、民事、家事を幅広く取り扱う。労災・労働事件、個人情報保護・情報公開に強く、新潟市民病院医師過労死訴訟、トンネルじん肺根絶訴訟、ほくほく線訴訟などを担当。共著に『個人情報トラブル相談ハンドブック』(新日本法規)など。
事務所名:さいとうゆたか法律事務所
事務所URL:https://www.saitoyutaka.com/

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「専門家を、もっと身近に」を掲げる弁護士ドットコムのニュースメディア。時事的な問題の報道のほか、男女トラブル、離婚、仕事、暮らしのトラブルについてわかりやすい弁護士による解説を掲載しています。
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