大腸がんなどの病気は、初期症状がほとんどなく、検査でしか発見できないものも多いそうです。そこで大腸の病気の症状や、症状がない場合に検査は必要なのかについて、松井太吾先生(まつい内科医院副院長)にMedical DOC編集部が話を聞きました。
編集部
大腸カメラを受けて大腸の病気だった場合、どんな症状が出るのですか?
松井先生
病気の種類や程度にもよりますが、下腹部痛や下痢、血便などがよくみられます。しかし、早期の大腸がんなどは自覚症状がほとんどありません。
編集部
症状がないこともあるのですね。
松井先生
はい。症状を自覚した時点では、かなり進行しているという病気もあります。さらに、「血便」といっても、初期の場合は量も少ないため、目で見ただけでは気が付かないことが多いと思います。便潜血検査、いわゆる「検便」できちんと検査してはじめて、血が混じっていたとわかるケースもあるので、やはり検査をしっかり受けていただきたいですね。
編集部
では、大腸カメラは症状がなくても定期的に受けた方が良いのでしょうか?
松井先生
大腸がんは、40代以降に増えると言われているので、とくに40歳を過ぎたら一度は検査を受けていただきたいです。便に血が混ざっていた時はもちろんのこと、自覚症状がなくても、定期的に検査を受けることをお勧めします。そこで「異常なし」という結果だったとしても、3〜5年置きに検査しましょう。
編集部
検査を受けるのに入院は必要ですか?
松井先生
検査自体は20分程度で終わりますので、鎮静剤を使用したとしても日帰りでの検査が可能です。もちろん、検査の目的や検査後の処置などによっては入院が必要な場合もあります。
監修医師:
松井 太吾(まつい内科医院)
東邦大学医学部医学科卒業。その後、仙北組合総合病院(現・秋田県厚生農業協同組合連合会大曲厚生医療センター)、東邦大学医療センター大森病院、社会保険中央総合病院(現・JCHO東京山手メディカルセンター)、日産厚生会玉川病院で経験を積む。2022年、神奈川県横浜市に位置する「まつい内科医院」の副院長に就任。日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本肝臓学会専門医、日本内科学会認定医。
※この記事はMedical DOCにて<【40代以上は必見】医師が教える「大腸カメラ」を受けた方がいいタイミングとは?>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
配信: Medical DOC
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