Medical DOC監修医が認知症発症のリスクを上げやすい食べ物などを解説します。
≫「認知症になりやすい人の口癖」はご存知ですか?なりやすい人の特徴も医師が解説!
※この記事はMedical DOCにて『「認知症を予防」する可能性の高い「食べ物・飲み物」はご存知ですか?医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
監修医師:
村上 友太(東京予防クリニック)
医師、医学博士。福島県立医科大学医学部卒業。福島県立医科大学脳神経外科学講座助教として基礎・臨床研究、教育、臨床業務に従事した経験がある。現在、東京予防クリニック院長として内科疾患や脳神経疾患、予防医療を中心に診療している。
脳神経外科専門医、脳卒中専門医、抗加齢医学専門医。日本認知症学会、日本内科学会などの各会員。
「認知症」とは?
認知症とは記憶力や判断力、思考能力、情報処理能力などが低下して、日常生活に支障が出ている状態を指す病名です。認知症には原因や症状により、記憶力の低下が主体となるアルツハイマー型認知症、幻視があり認知機能の変動が目立つレビー小体型認知症、性格が変わり非常識な行動をとりやすくなる前頭側頭型認知症、脳梗塞を原因で発症する血管性認知症などに分類されます。
年齢を重ねると、誰しもが若い時と比べて記憶力が低下しますが、その程度は人によってまちまちで高齢になっても大きな支障なく、自立した生活ができている方も少なくありません。ここでは認知機能低下の予防という点に注目して解説をいたします。
認知症発症のリスクを上げやすい食べ物
前項では認知症になりにくいのではないかと考えられている食べ物について解説しましたが、逆に認知症になりやすいのではと考えられている食べ物もあります。食事はバランスよく摂取することが大事であり、完全に除去する必要はありませんが、以下のものについては摂取を控えるとよいでしょう。
ラード、肉の脂身
牛や豚などの肉の脂身にはトランス脂肪酸が多く含まれ、血中の悪玉コレステロール(LDLコレステロール)を増加させて動脈硬化を引き起こす原因となります。動脈硬化は動脈狭窄などによる脳血流の低下や脳梗塞を引き起こし、認知機能を悪化させる原因となります。
バターやマーガリン
ラードや肉の脂身ほどではありませんが、バターやマーガリンにもトランス脂肪酸は多く含まれます。パンを食べる時など日常的に使用することも多い食品であり、摂取量が多くならないように注意が必要です。
菓子パン
菓子パンも製造過程でバターやマーガリンなどを使用しており、トランス脂肪酸が多く含まれます。塩分も多く、高血圧のリスクにもなるため注意が必要です。また、パンを含む穀物の過剰摂取は認知症のリスクを高めるとの報告があります。穀物を過剰摂取している方は副菜をあまり食べておらず、その他の栄養素が不足していることが影響しているとも言われていますが、穀物の過剰摂取にも注意した方がよいでしょう。
配信: Medical DOC