【粗悪な製品に注意】ガストーチ事故の7割が製品の不具合によるものだった!

【粗悪な製品に注意】ガストーチ事故の7割が製品の不具合によるものだった!

焚き火の着火や炙り調理などで活躍するガストーチ。さまざまな用途で手軽に使用できるため、キャンパーにも馴染み深い携帯用のガスバーナーだが、手軽さの裏には危険も潜んでおり、事故が後を絶たないということを知っているだろうか?

独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)が、ガストーチの安全性に関する調査結果を発表し、注意喚起を行なった。

事故の7割が製品の不具合によるもの


ガストーチによる事故件数

NITEの調査によると、2019〜2023年度に起こった129件の事故のうち、火災を伴うものが9割以上を占めている。人的被害では、重傷者が4名、軽傷者が29名。物的被害としては、周囲の物品が焼損する拡大被害が60件、製品破損が33件確認されているとのこと。


Oリングが2つの構造

Oリングが1つの構造

事故原因の多くは、製品の設計不良や品質管理不足によるもの。特に、ガストーチの接続部分にある「Oリング」の不具合でのガス漏れによる引火が、全事故のうち最多の58件を占めていることがわかった。これらは、インターネット通販で購入した製品の事故が多く、特に製造・輸入事業者が不明なケースに多発している。

新規制がスタート「PSLPGマーク」が非表示の製品の販売は禁止へ


PSLPGマーク

こうした状況を受け、2025年2月6日からガストーチが「液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律」の規制対象となり、国の基準を満たして適合検査を受けた製品のみが「PSLPGマーク」を付与されて販売できるようになった。

ただし1年の経過措置期間(2025年2月6日~2026年2月5日)中は、基準に適合していない製品の販売も可能であり、すでに流通している安全性が劣った製品による事故を防ぐために、NITEでは消費者に対してガストーチを購入する際はPSLPGマークまたはJIA認証マークが表示された製品の購入を推奨し、これらのマークがない製品を購入する場合は、以下のポイントに注意して購入をしてほしいと伝えている。

  • 国内の連絡先が明記されているか
  • 装着するカセットボンベ等が指定されているか
  • 使い方が理解できる取扱説明書があるか