胃もたれを発症する原因
胃もたれは、様々な原因によって起こります。ここからは、胃もたれを起こす原因と、どのような対処が必要かを解説します。
食べすぎ・飲みすぎ
食べすぎや飲みすぎによって、胃もたれが起こるケースがあります。具体的には、焼肉や揚げ物などの脂分の多い食事は消化に時間がかかり、胃の粘膜に負担をかけて胃もたれを引き起こします。その他辛いものを食べた場合やお酒を飲み過ぎた場合も同様です。ただし食べたものが消化されれば解消するため、1~2日で解消するケースがほとんどです。しかし、強い吐き気や1週間以上胃もたれが続く場合は消化器内科を受診するとよいでしょう。
感染性胃腸炎
胃もたれと共に下痢や腹痛、発熱などが見られる場合は、「感染性胃腸炎」の可能性があります。感染性胃腸炎は子どもがかかると下痢や嘔吐などの強い症状が出やすいのですが、大人は軽く済むこともあり、胃もたれが出る程度の場合もあります。
症状が続く期間はかかったウイルスの種類によって異なり、1~8日程度です。症状が強く、食事や水分が摂れない状況が続く場合は内科や消化器内科を受診しましょう。
妊娠
妊娠によりホルモンや代謝に変化が生じると、「つわり」による胃もたれや吐き気があらわれるケースがあります。
また、妊娠後期になると、大きくなった子宮に胃が圧迫されて胃もたれが起こるケースもあります。
妊娠が判明し、食事や水分が摂れない場合は、早めに産婦人科へ相談しましょう。
胃もたれが続く発症する原因
胃もたれは一過性のものもありますが、以下のように症状が続く場合は大きな病気が隠れている可能性もあります。当てはまる症状がないか、チェックしてみてください。
慢性胃炎や胃潰瘍
慢性胃炎や胃潰瘍によって胃の粘膜が傷つくと、胃もたれが続くことがあります。
胃炎や胃潰瘍の代表的な症状は、胃の粘膜が傷ついたことによる「胃もたれ」「胃の痛み」「吐き気」などです。胃潰瘍がひどくなると潰瘍の部分から出血し、黒い便が出たり血を吐いたりする可能性もあります。
考えられる原因を、いくつか紹介します。
・ヘリコバクター・ピロリ菌の感染
・痛み止めの乱用(長期もしくは多量に服用)
・ストレスや喫煙、アルコールなどの生活習慣
強い腹痛や、便に血が混じる、吐血するなどの症状が出た際は、出来るだけ早く受診し、処置を受ける必要があります。消化器内科を受診しましょう。
機能性ディスペプシア
機能性ディスペプシアは、明らかな原因(器質的疾患)が見当たらないにもかかわらず、胃もたれや胸やけなどの症状が続く病気です
現在考えられている原因は、ストレスや遺伝、生活習慣の乱れなどです。
機能性ディスペプシアは命にかかわることはないと言われている病気ですが、胃もたれの原因は他の重大な病気である可能性も考えられます。胃もたれが続く場合は、早めに消化器内科を受診するとよいでしょう。
胃がん
胃がんとは、胃の粘膜にできるがんのことです。
胃がんの原因を、いくつか紹介します。
・ヘリコバクター・ピロリ感染
・塩分
・アルコール
・喫煙
胃がんの症状は、以下のとおりです。
・胃もたれ
・食欲低下
・体重減少
・吐き気・嘔吐
・黒色便
ただし、胃がんは症状があらわれにくいため、かなり進行するまで無症状のケースもあります。胃炎や胃潰瘍との区別は患者さん本人では難しいため、当てはまる症状があったらすぐに消化器内科を受診しましょう。
配信: Medical DOC