野菜のおいしさが長持ちする保存法

野菜のおいしさが長持ちする保存法

第3回 栄養価もアップ!?一枚上手の保存テク
スーパーなどで野菜を買ったら、とりあえず冷蔵庫へ。でも、数日したら野菜が元気をなくしていた…というのはよくある光景だろう。

「なんでもかんでも冷蔵庫に入れるのはNGです。野菜は種類によって、保存方法を変えてあげると驚くほど野菜がおいしく長持ちしますよ」と話すのは、野菜ソムリエの北川みゆきさん。さっそく、野菜が長持ちする保存方法を教えてもらうことに。

果菜類の保存方法

●なす
常温で2~3日はOK。冷やしすぎると、身の部分がポツポツと茶色くなってしまうので要注意。

●ピーマン
穴を開けたビニール袋に入れて野菜室へ。温度は7~10度が最適。これ以下だと、シワシワになる原因に。
●トマト
赤く熟しているものは、そのままビニール袋のなかに入れて野菜室で保存。青みがかかっているものは常温で放置し、しばらくすると食べごろの赤さになる。

●きゅうり
水分を多く含んでいるので、クッキングペーパーに包んでからビニール袋に入れて、野菜室で保存。おいしく食べられるのは4~5日が目安。

「おもに夏野菜の“ぶらりもの”は、強い日差しのなかで育っているので、暑さに強いのが特徴。低温障害を起こしやすいので、冷やしすぎないのがポイントです」(北川さん、以下同)

野菜のおいしさが長持ちする保存法

根菜類の保存方法

●じゃがいも
7~15度での保存が最適で、新聞紙に包もう。

●ごぼう
洗ったものは乾燥すると固くなってしまう。濡らしたキッチンペーパーに包んでビニール袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存を。

●大根
葉が根の部分の養分を吸い取るため、根と葉を切り分ける。それぞれラップに包んで、乾燥しないように野菜室で保存。

●人参
洗ってあるきれいな人参はキッチンペーパーに包み、ビニール袋に入れて野菜室で保存。

●さといも
新聞紙に包み、風通しの良い場所で保存。

「新聞紙に包み、風通しの良い場所で保存します。土が付いているものは、そのまま土に戻して保存することもできます」

葉茎菜類の保存方法

●ほうれん草、小松菜、水菜、長ねぎ、ほか
葉物野菜は濡らしたクッキングペーパーに包み、ビニール袋に入れて密封し、野菜室に立てて保存するのが基本。

長ねぎは土付きの場合もありますが、そのまま新聞紙に包んで風通しの良い場所、もしくは土の中へ。洗ってあるきれいなものは、濡らしたクッキングペーパーで包み、さらにラップでくるんで、野菜室で保存を。

「葉茎菜類は、別名“立ち型野菜”とも言います。立てて保存するのは、育った状態に近付けてあげるため。そうすることで、鮮度を長く保てるのです」

丁寧な保存を心がけると、一つひとつの野菜をもっとおいしく調理しようという気持ちも芽生えてくるもの。暮らしを豊かにしてくれる保存のひと手間、今日から試してみない?
(根岸達朗+ノオト)

お話をお聞きした人

北川みゆき
北川みゆき
野菜ソムリエ
NPO法人日本食育ランドスケープ協会理事。栄養士、米国NTI認定栄養コンサルタントほか、食の資格を多数保有。美と健康を叶えるためのセミナーや執筆、食育活動を中心に活躍。WEBサイト「スキンケア大学・美ログ」にてコラムを連載中
NPO法人日本食育ランドスケープ協会理事。栄養士、米国NTI認定栄養コンサルタントほか、食の資格を多数保有。美と健康を叶えるためのセミナーや執筆、食育活動を中心に活躍。WEBサイト「スキンケア大学・美ログ」にてコラムを連載中